2010年11月04日
ドイツ・バイエル社 2010年第3四半期中間財務報告

バイエルは再び増収増益を達成

  • 売上高は前年同期比16.1%増の85億8,100万ユーロ
  • 特別項目計上前EBITDAは前年同期比10.5%増の16億5,600万ユーロ
  • 1株当たりコア利益は前年同期比21.8%増の0.95ユーロ
  • 訴訟関連引当金4億3,600万ユーロを設定
  • 純金融負債は16億ユーロ減の91億ユーロ
  • グループの2010年度業績見通しを確認

ドイツ レバクーゼン、2010年10月28日― バイエルグループ(本社:ドイツ レバクーゼン、社長:マライン・デッカーズ)の2010年第3四半期の売上高および基礎的な収益は、大幅に増加した。デッカーズ社長は28日に行われた中間財務報告の発表に際し「当社は第3四半期の業績が昨年に比べて向上したことを喜んでおり、また2010年通年についても引き続き自信をもっています」と述べた。素材科学事業グループは7-9月期の好業績に対して特に大きく貢献した。また、農薬関連事業グループも売上を伸ばし、業績を向上させた。ヘルスケア事業グループの売上高は、前年同期と比べてほぼ同じとなり、利益はわずかに減少した。為替レートは、特にヘルスケア事業グループと農薬関連事業グループの利益にプラスの影響を与えた。

バイエルグループの2010年第3四半期の売上高は、前年同期比16.1%増の85億8,100万ユーロ(2009年第3四半期:73億9,200万ユーロ)であった。為替・事業ポートフォリオ変更の影響調整後の増収率は8.4%であった。特別項目計上前の利払前・税引前・償却前利益(EBITDA)は、前年同期比10.5%増の16億5,600万ユーロ(2009年第3四半期:14億9,900万ユーロ)であった。この増加は特に素材科学事業グループの利益の急増によるものであり、為替のプラス効果も一因となった。特別項目計上前の営業利益(EBIT)は、前年同期比18.5%増の9億9,200万ユーロ(2009年第3四半期:8億3,700万ユーロ)であった。

ヘルスケア事業グループ(バイエル ヘルスケア社):コンシューマーヘルス部門は全地域で成長

ヘルスケア事業グループの2010年第3四半期の売上高は、前年同期比8.5%増の42億7,100万ユーロ(2009年第3四半期:39億3,600万ユーロ)であった。為替・事業ポートフォリオ変更の影響調整後の増収率は0.9%であった。

医療用医薬品部門の売上高は、前年同期比7.2%増(為替・事業ポートフォリオ変更の影響調整後では0.0%)の27億3,200万ユーロであった。新興市場の売上は好調な伸びを示したが、世界各国で実施された医療保険制度改革はマイナスの結果をもたらし、また北米では売上が急速に減少した。これは主に、米国でジェネリック医薬品との競争により経口避妊薬「YAZ」の売上が大幅に減少したためである。米国での「YAZ」の売上を除くと、医療用医薬品部門は前年同期比で4.4%の増収(為替・事業ポートフォリオ変更の影響調整後)となった。医療用医薬品部門の売上上位の製品の中では、子宮内避妊システム「ミレーナ」が特に好調な業績を上げ、売上高は為替の影響調整後で20.7%増加した。さらに、遺伝子組換え型血液凝固第Ⅷ因子製剤「コージネイト」(為替の影響調整後で6.9%増)、心筋梗塞の再発予防薬「Aspirin Cardio」(為替の影響調整後で12.8%増)、およびED治療薬「レビトラ」(為替の影響調整後で9.4%増)も好調に売上を伸ばした。多発性硬化症の再発予防・進行抑制薬「ベタフェロン」の売上高は1.2%の微増(為替の影響調整後)となった。

コンシューマーヘルス部門の2010年第3四半期の売上高は、前年同期比10.9%(為替・事業ポートフォリオ変更の影響調整後では2.6%)増の15億3,900万ユーロであり、すべての地域がこの増加に貢献した。一般用医薬品事業(コンシューマーケア事業部)は、特に北米において非常に好調な業績を上げた。同事業の売上上位の製品の中では、栄養補助食品ライン「One-A-Day」が20.3%(為替の影響調整後)と最も高い増収率を達成した。鎮痛剤「Aleve」と「アスピリン」の売上は、それぞれ為替の影響調整後で18.2%と3.4%増加した。スキンケア製品ライン「Bepanthen」「Bepanthol」は14.3%(為替の影響調整後)の売上増となった。メディカルケア事業部は、米国の糖尿病関連市場が低調であった影響を受け、血糖自己測定器「Contour」の売上も抑えられた。同製品ラインの売上高は全体として6.5%(為替の影響調整後)減少した。動物用薬品事業部は、ノミ・ダニ駆除剤「アドバンテージ」製品ライン(為替の影響調整後で7.5%の売上増)の成功を含む多数の要因による好影響を受けた。

ヘルスケア事業グループの2010年第3四半期の特別項目計上前EBITDAは、両部門の販売費が増加したため、前年同期を3.7%下回る10億9,900万ユーロ(2009年第3四半期:11億4,100万ユーロ)となった。さらに研究開発費も増加した。ただし、これらの要因は為替のプラス効果によって一部相殺された。

農薬関連事業グループ(バイエル クロップサイエンス社):第3四半期の業績は堅調

農薬関連事業グループの2010年第3四半期の売上高は、市場環境が大きく改善する中で、前年同期比17.6%(為替・事業ポートフォリオ変更の影響調整後では8.3%)増の13億4,100万ユーロ(2009年第3四半期:11億4,000万ユーロ)となった。流通経路における在庫水準の著しい低下と、農業用原材料価格の上昇が、需要を増加させる結果となった。販売価格は前年同期とほぼ同じ水準であった。

農薬部門の売上高は前年同期比16.1%(為替の影響調整後では7.4%)増の11億3,000万ユーロであった。殺菌剤、殺虫剤、除草剤は好調な伸びを示したが、種子処理剤の売上は特にフランスとドイツで減少した。すべての事業部門が好業績を達成したため、北米における農薬部門の売上高は、非常に低調であった前年同期に比べて49.1%(為替の影響調整後)増加した。アジア・太平洋地域とラテンアメリカ・アフリカ・中東地域でも、売上はそれぞれ5.2%(為替の影響調整後)および6.8%(為替の影響調整後)増加した。しかし、ヨーロッパ地域は3.1%(為替の影響調整後)の減収となった。

エンバイロサイエンス/バイオサイエンス部門の売上高は前年同期比26.3%(為替・事業ポートフォリオ変更の影響調整後では13.5%)増の2億1,100万ユーロであった。エンバイロサイエンス事業の売上高は3.5%(為替の影響調整後)減少したが、これは天候条件により米国において一般消費者向け製品の売上が減少したことが主な要因であった。バイオサイエンス事業の売上高は、主に野菜種子が好調に売上を伸ばしたため、前年同期比で52.7%(為替・事業ポートフォリオ変更の影響調整後)増加した。綿実の大幅な売上増と、カノーラ(ナタネ)種子およびイネ種子の売上増が、同事業の成長に大きく貢献した。

農薬関連事業グループの特別項目計上前EBITDAは前年同期比16.7%増の1億2,600万ユーロ(2009年第3四半期:1億800万ユーロ)であった。これは特に農薬部門の売上増によるものであり、為替のプラス効果も一因となった。これらの要因はバイオサイエンス事業における研究開発費の増加を相殺し、上回った。

素材科学事業グループ(バイエル マテリアルサイエンス社):大幅な増収増益を達成

素材科学事業は、経済状況が原因で低調であった前年同期に比べて顕著な売上増となった。素材科学事業グループの2010年第3四半期の売上高は前年同期比30.8%(為替の影響調整後では23.0%)増の26億6,500万ユーロ(2009年第3四半期:20億3,800万ユーロ)に達した。売上増の主な要因は、当社の主要顧客が属する業界で需要が著しく増加したことである。また、当社は全体の販売価格の引き上げも実施した。

フォーム原材料(ポリウレタン)事業では、すべての製品と地域で販売量が顕著な増加を示したため、前年同期比で22.7%(為替の影響調整後)の売上増となった。販売量の増加率が最大であったのはアジア・太平洋地域であった。また、昨年はまだ経済危機の悪影響を受けていたヨーロッパ地域でも、同様の傾向が見られた。高機能性樹脂(ポリカーボネート)事業も非常に好調で、売上高は28.7%(為替の影響調整後)増加した。塗料・接着剤・スペシャリティーズ事業向け原材料は17.6%(為替の影響調整後)の売上増となった。これは主に、すべての製品グループと地域における販売量の大幅増によるものであり、特にアジア・太平洋地域とヨーロッパ地域において需要が著しく増加した。

素材科学事業グループの2010年第3四半期の特別項目計上前EBITDAは前年同期を大幅に上回る4億900万ユーロ(2009年第3四半期:2億3,800万ユーロ)であった。これは販売量の大幅増と、販売価格の上昇、および効率性の改善によるものであった。一方、原材料価格の上昇は利益減少につながった。

米国での訴訟関連引当金を設定

2010年第3四半期の利益は、特別費用合計4億3,600万ユーロ(2009年第3四半期:1億9,100万ユーロ)によって減少した。これらは米国での訴訟に関連する費用であった。このうち3億8,600万ユーロは農薬関連事業グループに関する引当金であり、主に遺伝子組換え米訴訟に関連して予定されている和解のために発生したものである。ヘルスケア事業グループでは、「YAZ」製品ラインに関連して予測される追加の防御費用として5,000万ユーロの特別費用が計上された。バイエルグループのEBITは前年同期比13.9%減の5億5,600万ユーロ(2009年第3四半期:6億4,600万ユーロ)であった。

営業外損益マイナス2億6,700万ユーロは前年同期(2009年第3四半期:2億6,200万ユーロ)と同水準であった。2010年第3四半期の税金費用は、地域ごとの利益分配により、400万ユーロ(2009年第3四半期:1億3,500万ユーロ)に止まった。当期純利益は前年同期比12.4%増の2億8,000万ユーロ(2009年第3四半期:2億4,900万ユーロ)、1株当たりコア利益は21.8%増の0.95ユーロ(2009年第3四半期:0.78ユーロ)であった。

グロス・キャッシュフローは前年同期を25.0%下回る8億7,900万ユーロ(2009年第3四半期:11億7,200万ユーロ)であった。ただしこれは、主にまだネット・キャッシュフローに反映されていない訴訟関連引当金によるものである。ネット・キャッシュフローは2.5%増の15億5,500万ユーロ(2009年第3四半期:15億1,700万ユーロ)であった。純金融負債は2010年第3四半期中に107億ユーロから91億ユーロまで、大幅に減少した。

第1-3四半期の好調な伸び

バイエルグループの2010年第1-3四半期の売上高と利益は、特に素材科学事業グループの顕著な回復と為替のプラス効果により、大幅に増加した。売上高は前年同期比11.9%(為替・事業ポートフォリオ変更の影響調整後では7.9%)増の260億7,600万ユーロ(2009年1-9月:232億9,600万ユーロ)となった。特別項目計上前EBITDAは10.7%増の54億9,100万ユーロ(2009年1-9月:49億5,900万ユーロ)、特別項目計上前EBITは19.3%増の35億2,600万ユーロ(2009年1-9月:29億5,500万ユーロ)であった。EBITは4.5%増加して27億5,800万ユーロ(2009年1-9月:26億4,000万ユーロ)となった。当期純利益は24.2%増の14億9,800万ユーロ(2009年1-9月:12億600万ユーロ)、1株当たりコア利益は20.4%増の3.30ユーロ(2009年1-9月:2.74ユーロ)であった。

2010年通年の業績については明るい見通しを維持

バイエルは2010年の業績について明るい見通しを維持しており、グループの通年の業績見通しを確認した。バイエルは引き続き、為替・事業ポートフォリオ変更の影響調整後で5%以上の売上増を目標としており、特別項目計上前EBITDAは70億ユーロ以上まで増加させることを目指している。1株当たりコア利益については引き続き15%以上の増加を見込んでいる。なお、当社の見積りは、2010年第3四半期末の実勢為替レートを基に算出されたものである。

ヘルスケア事業グループは、為替・事業ポートフォリオ変更の影響調整後で売上高がわずかに増加すると予測している。同事業グループは、医療用医薬品部門の売上高は為替・事業ポートフォリオ変更の影響調整後で前年と同水準を維持すると見込んでおり、コンシューマーヘルス部門については市場より速いペースでの売上増を計画している。また特別項目計上前EBITDAについては少なくとも前年と同じ水準の達成を引き続き目指しているが、第3四半期までの業績やユーロ高を考慮すると、これは非常に高い目標であると考えている。

現在の良好な市場環境に照らして、農薬関連事業グループは、2010年第4四半期の売上高を為替・事業ポートフォリオ変更の影響調整後で前年同期に比べて増加させる計画である。2010年通年の売上高については、上半期が低調であったことから、引き続き前年の水準をわずかに下回るものと予測している。また、特別項目計上前EBITDAは前年を大きく下回る見込みである。

素材科学事業グループは2010年第4四半期の業績についても明るい見通しを持っている。第4四半期は時期的に低調であるため、好調であった2010年第3四半期に比べて売上高と特別項目計上前EBITDAはかなり減少するものの、昨年の第4四半期を大幅に上回るものと、同事業グループは予測している。素材科学事業グループは、2010年通年の売上高は100億ユーロ程度、特別項目計上前EBITDAは前年の収益水準の約3倍となる13億ユーロ以上を見込んでいる。素材科学事業グループは全体として、目覚ましく、そして予想以上のペースで回復している。これにより、素材科学事業グループは、2012年までに経済危機以前の売上を回復するという当初の目標を、計画よりかなり早く達成することを予想している。

デッカーズは「当社は特にヘルスケア事業グループと農薬関連事業グループにおける現在の課題に徹底的に取り組まなければなりません」と述べた。ただし、バイエルは今年の業績についてのみ自信を抱いているわけではない。デッカーズは総括として「私たちは当社の長期的な事業についても非常に良好な見通しを持っています」と述べた。

<将来予想に関する記述(Forward-Looking Statements)>
このニュースリリースには、バイエルグループまたは各事業グループの経営陣による現在の試算および予測に基づく将来予想に関する記述 (Forward-Looking Statements) が含まれている可能性がある。さまざまな既知・未知のリスク、不確実性、その他の要因により、将来の実績、財務状況、企業の動向または業績と、当文書における予測との間に大きな相違が生じることがある。これらの要因には、当社のWebサイト上(www.bayer.com)に公開されている報告書に説明されているものが含まれる。当社は、これらの将来予想に関する記述を更新し、将来の出来事または情勢に適合させる責任を負うものではない。

(本資料は、ドイツ・バイエル社が2010年10月28日に発表したプレスリリースの日本語翻訳版です)

バイエル ホールディング株式会社
2010年11月4日、東京
Bayer Holding Ltd.