2013年05月14日
ドイツ・バイエル社 2013年第1四半期

バイエル:記念の年にライフサイエンス分野が好調なスタート

  • ヘルスケア事業は新製品が成長を促進、農薬関連事業は力強い発展を継続、素材科学事業はコスト圧力の影響を受ける
  • 売上高は前年同期比2.1%増の102億6,600万ユーロ
  • EBITは前年同期比8.6%増の17億7,100万ユーロ
  • 特別項目計上前EBITDAは前年同期比0.4%増の24億5,300万ユーロ
  • 当期純利益は前年同期比11.5%増の11億6,000万ユーロ
  • 新興市場で大きな進捗
  • グループの2013年通年の業績予測を確認

ドイツ レバクーゼン、2013年4月25日― バイエルグループ(本社:ドイツ レバクーゼン、社長:マライン・デッカーズ)にとって、2013年第1四半期は、ライフサイエンス事業が好調に進捗した。デッカーズは25日に行われた第1四半期の業績発表で「ヘルスケア事業グループと農薬関連事業グループは、当社の記念の年に、好調なスタートを切りました。医療用医薬品の新製品は特に急速な成長を遂げました」と述べた。その一方で、素材科学事業グループは、コスト圧力の影響に直面した。デッカーズは「全体として、2013年は引き続き明るい展望を持っており、バイエルグループの業績予測を確認しました」と述べている。

バイエルグループの2013年第1四半期の売上高は前年同期比で2.1%増加し、102億6,600万ユーロ(2012年第1四半期:100億5,400万ユーロ)となった。為替・事業ポートフォリオ変更の影響調整後(「為替・ポートフォリオ調整後」)の増収率は3.7%であった。新興市場での増収率は、6.8%(為替の影響調整後)と、先進工業国での増収率(為替の影響調整後で2.5%増)の3倍近くに達した。「BRIC諸国、つまりブラジル、ロシア、インドおよび中国での事業は特に好調な伸びを示しました」とデッカーズは説明した。

金利・税引前利益(「EBIT」)は前年同期比で8.6%増加して、17億7,100万ユーロ(2012年第1四半期:16億3,100万ユーロ)となった。2013年第1四半期の特別項目はマイナス4,500万ユーロであり、これは全て事業再構築策によるものであった。前年同期の特別項目の総額はマイナス1億6,900万ユーロであった。特別項目計上前EBITは18億1,600万ユーロ(前年同期比0.9%増、2012年第1四半期:18億ユーロ)であった。また、特別項目計上前の金利・税金・償却前利益(「EBITDA」)は前年同期と同水準の24億5,300万ユーロ(前年同期比0.4%増、2012年第1四半期:24億4,300万ユーロ)であった。当期純利益は前年同期比11.5%増の11億6,000万ユーロ(2012年第1四半期:10億4,000万ユーロ)、1株当たり中核利益は前年同期を1.8%上回る1.70ユーロ(2012年第1四半期:1.67ユーロ)であった。

2013年第1四半期のグロス・キャッシュフローは、主に納税額の減少により、前年同期から12.9%増加して、18億700万ユーロ(2012年第1四半期:16億ユーロ)となった。ネット・キャッシュフローは前年同期比38.0%増の3億2,700万ユーロ(2012年第1四半期:2億3,700万ユーロ)であった。純金融負債は、2012年12月31日時点の70億ユーロから、2013年3月31日時点では75億ユーロまで増加した。これは主に営業活動に関する現金の流出によるものであった。

ヘルスケア事業グループ(バイエル ヘルスケア社):新製品が事業を強化

ヘルスケア事業グループの2013年第1四半期の売上高は、前年同期比で2.3%(為替・ポートフォリオ調整後では4.9%)増加して、44億4,300万ユーロ(2012年第1四半期:43億4,100万ユーロ)となった。デッカーズは「この好調な業績は主に医療用医薬品の新製品によるものです」と述べた。一般用医薬品事業(コンシューマーケア事業部)の四半期業績も好調であった。新興市場、特にアジアと東ヨーロッパでは増収基調が続き、2桁の成長率(為替の影響調整後)となった。

医療用医薬品部門の売上高は前年同期比で1.9%(為替・ポートフォリオ調整後では5.0%)増加して、25億6,400万ユーロとなった。デッカーズは「新製品のイグザレルト、アイリーア、スチバーガが特に大きく貢献しました」と説明した。これら3製品の売上高は合計で2億4,400万ユーロ(2012年第1四半期:4,200万ユーロ)に達した。経口抗凝固剤「イグザレルト」は、特にドイツとフランスで、引き続き大きく売上を伸ばした。眼科用VEGF阻害剤「アイリーア」は、日本とオーストラリアにおいて、発売初期段階で成功を収めた。抗悪性腫瘍剤「スチバーガ」は米国で発売し、増収に大きく貢献した。医療用医薬品部門の売上上位の製品の中では、食後過血糖改善剤「グルコバイ」(為替の影響調整後で20.3%増)、子宮内避妊システム「ミレーナ」(為替の影響調整後で4.9%増)、遺伝子組換え型血液凝固第Ⅷ因子製剤「コージネイト」(為替の影響調整後で3.7%増)の売上が好調であった。一方、経口避妊薬「YAZ」「Yasmin」「Yasminelle」製品ラインの売上(為替の影響調整後で12.5%減)は、主に西ヨーロッパでのジェネリック製品との競争によって減少した。多発性硬化症の再発予防・進行抑制剤「ベタフェロン」の売上高は、特に米国とブラジルでの販売量の減少により、当初の想定通り6.9%(為替の影響調整後)減少した。

コンシューマーヘルス部門の売上高は前年同期比で3.0%(為替・ポートフォリオ調整後では4.8%)増加して、18億7,900万ユーロとなった。デッカーズは「特に新興市場におけるコンシューマーケア事業部の売上増が、好調な業績の主な要因となりました」と述べた。コンシューマーケア事業部では、スキンケア製品ライン「Bepanthen」「Bepanthol」(為替の影響調整後で13.9%増)と抗真菌剤「Canesten」(為替の影響調整後で11.6%増)が最も高い成長率となった。解熱鎮痛薬「Aleve」(一般名:ナプロキセン)(為替の影響調整後で7.6%増)と解熱鎮痛薬「アスピリン」(為替の影響調整後で2.6%増)は、特にラテンアメリカ地域で売上を伸ばした。一方、メディカルケア事業部の売上高は若干減少した。血糖自己測定器「Contour」製品ラインの売上高は2.6%(為替の影響調整後)増加したが、糖尿病治療関連事業の売上高は市場関連の理由で全体的に若干減少し、ラジオロジー&インターベンショナル事業の売上高も同様であった。動物用薬品事業部の売上高は3.4%(為替・ポートフォリオ調整後)増加した。米国における首輪型ノミ・マダニ駆除剤「Seresto」の発売は、増収に貢献した。ノミ・マダニ駆除剤「アドバンテージ」製品ラインの売上も、特に米国で若干増加した。

ヘルスケア事業グループの特別項目計上前EBITDAは、前年同期比で8.1%増加して、12億7,700万ユーロ(2012年第1四半期:11億8,100万ユーロ)となった。医療用医薬品部門とコンシューマーケア事業部の好調な業績が増益の主な要因となったが、販売費の増加が利益の伸びを抑制した。

農薬関連事業グループ(バイエル クロップサイエンス社):北米地域で特に好調

農業関連事業の2013年第1四半期の売上高は、北半球での作付時期の遅れにもかかわらず、前年同期比で5.9%(為替・ポートフォリオ調整後では7.2%)増加して、27億6,400万ユーロ(2012年第1四半期:26億1,000万ユーロ)となった。デッカーズは「農薬関連事業グループは北米地域では特に力強く成長しましたが、他の地域も好調でした。農産物の高値が続いたことが、当社の事業を引き続き後押ししました」と述べた。

農薬部門は、全事業と全地域で増収となった。最も高い増収率となったのは種子処理剤(種子成長事業)で、売上高は14.6%(為替・ポートフォリオ調整後)増加した。これは主に米国におけるトウモロコシと大豆向け製品の売上増によるものであった。除草剤も13.3%(為替・ポートフォリオ調整後)と2桁の成長率となった。殺菌剤は8.7%(為替・ポートフォリオ調整後)の売上増、殺虫剤は4.8%(為替・ポートフォリオ調整後)の売上増となった。

種子部門の売上高は、非常に好調であった前年同期と同水準であった。特にラテンアメリカ地域と北米地域が売上を伸ばし、ヨーロッパ地域も同様であった。一方、アジア・太平洋地域の売上は減少した。大豆種子の売上増は、綿の作付面積の減少に伴う綿実の売上減を完全に相殺するには至らなかった。野菜種子の売上は大幅に増加した。一方、エンバイロサイエンス事業の売上高は10.2%(為替・ポートフォリオ調整後)減少した。これは主に北半球で冬が長引き、専門業者と一般消費者からの需要がともに減少したためである。

農薬関連事業グループの特別項目計上前EBITDAは、前年同期比で9.9%増加して、10億8,100万ユーロ(2012年第1四半期:9億8,400万ユーロ)となった。これは主に価格の上昇と販売量の増加によるものであった。

素材科学事業グループ(バイエル マテリアルサイエンス社):原材料価格が利益を圧迫

素材科学事業グループの2013年第1四半期の売上高は、前年同期と同水準の27億7,500万ユーロ(2012年第1四半期:27億8,700万ユーロ)であった。デッカーズは「高機能素材の販売価格が全体的に上昇したため、ヨーロッパ地域と北米地域における販売量の減少が相殺されました」と説明した。

フォーム原材料(ポリウレタン)事業の売上は、全製品グループ、全地域で販売価格が上昇したことにより、前年同期比で4.4%(為替・ポートフォリオ調整後)増加した。販売量は、アジア・太平洋地域とラテンアメリカ・アフリカ・中東地域では増加したが、全体としては減少した。これは主にヨーロッパ地域での売上減と、北米地域のプラントで定期修理のため一時的に操業停止したことによるものであった。高機能性樹脂(ポリカーボネート)事業の売上高は、ほぼ全ての地域で販売量が減少したため、5.8%(為替・ポートフォリオ調整後)減少した。ポリカーボネート事業は北米地域とヨーロッパ地域で販売価格を若干引き上げることができた。塗料・接着剤・スペシャリティーズ事業の売上は、全製品グループで販売量が減少したため、3.1%(為替・ポートフォリオ調整後)減少した。販売価格は全体的に前年と同水準であった。

素材科学事業グループの特別項目計上前EBITDAは、前年同期比で26.9%減少して、2億400万ユーロ(2012年第1四半期:2億7,900万ユーロ)となった。この減益は、主として原材料価格の急上昇によるものであった。販売量の減少に加え、北米地域におけるプラントの定期修理に高い費用を計上したことも、利益を圧迫した。価格の上昇および業務効率改善策によるコスト削減はプラス要因となった。

2013年のグループ売上高の目標は約410億ユーロ

デッカーズは「当社は2月末に発表した2013年の業績予測を確認しました」と述べた。グループ全体の売上高については、為替の変化がないことを前提として、2013年通年で4~5%(為替・ポートフォリオ調整後)増の約410億ユーロとなると予測している。利益については従来通り、特別項目計上前EBITDAは1桁台半ば、1株当たり中核利益は1桁台後半の増加率となる計画である。

ヘルスケア事業グループでは2013年も引き続き、医療用医薬品の新製品の製品化を成功させることを最優先事項としている。同事業グループでは、売上高は引き続き1桁台半ば(為替・ポートフォリオ調整後)の増収率となる約190億ユーロを見込んでおり、特別項目計上前EBITDAも増加を予測している。利益の増加は、為替のマイナス効果と、研究開発および新製品の発売にかかる通年の費用の増加によって抑えられる可能性が高い。ヘルスケア事業グループは、特別項目計上前EBITDAマージンの若干の改善を目指している。医療用医薬品部門の2013年の売上高は、引き続き1桁台半ば(為替・ポートフォリオ調整後)の増収率となる約110億ユーロを見込んでいる。同部門の特別項目計上前EBITDAは増加、特別項目計上前EBITDA マージンは若干の改善とする計画である。コンシューマーヘルス部門の売上高は、引き続き1桁台半ば(為替・ポートフォリオ調整後)の増収率となる約80億ユーロと予測している。また、同部門の特別項目計上前EBITDAは増加、特別項目計上前EBITDAマージンは前年と同水準を見込んでいる。

農薬関連事業グループは、引き続き市場を上回る売上増を見込んでおり、1桁台後半(為替・ポートフォリオ調整後)の増収率となる90億ユーロを予測している。特別項目計上前EBITDAについても1桁台後半の増加率とする計画である。

素材科学事業グループは、2013年の売上高については若干の増加(為替・ポートフォリオ調整後)となる約120億ユーロとする計画である。2013年第1四半期の事業動向を考慮して、同グループは特別項目計上前EBITDAは前年と同水準とすることを目指している(以前の予測は一層の改善)。2013年第2四半期について素材科学事業グループは、売上高は第1四半期を上回り、特別項目計上前EBITDAは大幅に増加すると予測している。

サービス会社(バイエル ビジネスサービス社、バイエル テクノロジーサービス社、カレンタ社)および持株会社を含めた調整後の業績については、2013年の特別項目計上前EBITDAはおよそマイナス2億ユーロ(2012年:マイナス1億2,700万ユーロ)と予測している。2013年第1四半期の特別項目計上前EBITDAは、マイナス1億900万ユーロ(2012年第1四半期:マイナス100万ユーロ)まで減少した。これは主に株式ベース報酬(長期インセンティブ)費用の3,600万ユーロや、バイエルの150周年記念式典に関する費用、およびその他の影響によるものであった。

将来予想に関する記述 (Forward-Looking Statements)
このニュースリリースには、バイエルグループまたは各事業グループの経営陣による現在の試算および予測に基づく将来予想に関する記述 (Forward-Looking Statements) が含まれている可能性がある。さまざまな既知・未知のリスク、不確実性、その他の要因により、将来の実績、財務状況、企業の動向または業績と、当文書における予測との間に大きな相違が生じることがある。これらの要因には、当社のWebサイト上(www.bayer.com)に公開されている報告書に説明されているものが含まれる。当社は、これらの将来予想に関する記述を更新し、将来の出来事または情勢に適合させる責任を負うものではない。

バイエル ホールディング株式会社
2013年5月14日、東京
Bayer Holding Ltd.