2013年08月09日
ドイツ・バイエル社 2013年第2四半期

バイエル:ライフサイエンス事業が力強い成長

  • ヘルスケア事業と農薬関連事業は力強い成長を示すが、素材科学事業は低調
  • 医療用医薬品の新製品は予想を大幅に上回る
  • グループ売上高は前年同期比1.9%増の103億6,000万ユーロ
    (為替・ポートフォリオ調整後:4.6%増)
  • EBITは前年同期比73.9%増の12億8,700万ユーロ
  • 特別項目計上前EBITDAは前年同期比1.2%増の21億9,500万ユーロ
  • 当期純利益は前年同期比74.8%増の8億4,100万ユーロ
  • 1株当たり中核利益は前年同期比6.2%増の1.54ユーロ
  • グループの2013年通年の業績予測は継続

ドイツ レバクーゼン、2013年7月31日― バイエルグループ(本社:ドイツ レバクーゼン、社長:マライン・デッカーズ)は、2013年第2四半期、ライフサイエンス事業で力強い成長を遂げた。デッカーズは31日に行われた第2四半期の中間業績発表で「ヘルスケア事業グループでは、医療用医薬品の新製品の発売が、予想をはるかに上回る進捗を見せています。また、農薬関連事業グループは良好な市場環境の中で、好調な業績を維持しました」と説明した。一方、素材科学事業グループの売上高は厳しい市場環境の中、前年同期を若干下回り、販売価格の低下と原材料価格の上昇によって利益は減少した。デッカーズは「2013年通年の業績予測については、非常に高い目標になりつつありますが、現時点では継続しています」と述べている。

バイエルグループの2013年第2四半期の売上高は前年同期比で1.9%増加し、103億6,000万ユーロ(2012年第2四半期:101億6,600万ユーロ)となった。為替・事業ポートフォリオ変更の影響調整後(「為替・ポートフォリオ調整後」)の増収率は4.6%であった。バイエルグループの金利・税引前利益(「EBIT」)は前年同期比で73.9%の目覚ましい増加を見せ、12億8,700万ユーロ(2012年第2四半期:7億4,000万ユーロ)となったが、これは特別項目の純額が前年同期を下回るマイナス2億5,600万ユーロ(2012年第2四半期:マイナス7億6,200万ユーロ)となったためであった。特別項目の主な内容は、無形固定資産の減損損失と、事業再構築策および訴訟(主として「Cipro」関連)に関する費用であった。特別項目計上前EBITは前年同期比2.7%増の15億4,300万ユーロ(2012年第2四半期:15億200万ユーロ)、特別項目計上前の金利・税金・償却前利益(「EBITDA」)は1.2%増の21億9,500万ユーロ(2012年第2四半期:21億6,900万ユーロ)であった。当期純利益は前年同期比74.8%増の8億4,100万ユーロ(2012年第2四半期:4億8,100万ユーロ)、1株当たり中核利益は6.2%増の1.54ユーロ(2012年第2四半期:1.45ユーロ)であった。

2013年第2四半期のグロス・キャッシュフローは前年同期比37.3%増の16億8,000万ユーロ(2012年第2四半期:12億2,400万ユーロ)、ネット・キャッシュフローは9.6%増の15億3,600万ユーロ(2012年第2四半期:14億100万ユーロ)であった。純金融負債は、2013年3月31日時点の75億ユーロから、2013年6月30日時点では90億ユーロまで増加した。配当金の支払いとコンセプタス社の買収に伴う現金の流出は、営業活動に伴う現金の流入によって相殺されたが、相殺は一部にとどまった。

ヘルスケア事業グループ(バイエル ヘルスケア社):医療用医薬品の新製品が好業績をもたらす

ヘルスケア事業グループは力強い発展が続き、2013年第2四半期の売上高は前年同期比3.8%増(為替・ポートフォリオ調整後:7.6%増)の48億ユーロ(2012年第2四半期:46億2,500万ユーロ)となった。デッカーズは「医療用医薬品の新製品が成長に大きく貢献しました」と強調した。コンシューマーヘルス部門の売上は全体的に十分な伸びを示し、特にコンシューマーケア事業部と新興市場が好調であった。

医療用医薬品部門の売上高は、前年同期比5.5%増(為替・ポートフォリオ調整後:10.0%増)の28億3,100万ユーロであった。新製品である経口抗凝固剤「イグザレルト」や、眼科用VEGF阻害剤「アイリーア」、抗悪性腫瘍剤「スチバーガ」の売上高が、合計で3億3,900万ユーロ(2012年第2四半期:6,800万ユーロ)に上り、医療用医薬品部門の売上増の大部分を占めた。「イグザレルト」は、重要な市場における新規経口抗凝固剤の中で、主導的地位を築いた。医療用医薬品部門は、この他にも主に遺伝子組換え型血液凝固第Ⅷ因子製剤「コージネイト」(為替の影響調整後で9.5%の売上増)や、抗悪性腫瘍剤「ネクサバール」(為替の影響調整後で7.2%の売上増)が好調な業績を上げた。一方、多発性硬化症の再発予防・進行抑制剤「ベタフェロン」の売上高は、好調であった前年同期と比べて、当初の想定通り減少が続いた(為替の影響調整後:13.8%減)。経口避妊薬「YAZ」「Yasmin」「Yasminelle」製品ラインの売上(為替の影響調整後:10.9%減)は、主に西ヨーロッパと米国におけるジェネリック製品との競争によって減少した。

コンシューマーヘルス部門の売上高は、前年同期比1.4%増(為替・ポートフォリオ調整後:4.2%増)の19億6,900万ユーロであった。売上は全ての事業部で増加したが、新興市場における一般用医薬品事業(コンシューマーケア事業部)の売上は特に好調な伸びを示した。スキンケア製品ライン「Bepanthen」「Bepanthol」(為替の影響調整後:14.9%増)と抗真菌剤「Canesten」(為替の影響調整後:19.1%増)の伸びは特に著しかった。メディカルケア事業部では、特に血糖自己測定器「Contour」製品ラインの売上増(為替の影響調整後:15.0%増)が糖尿病治療関連事業に利益をもたらした。ラジオロジー&インターベンショナル事業の造影剤と医療機器の売上は、前年同期と同水準(為替の影響調整後)であった。動物用薬品事業部では、新製品の首輪型ノミ・マダニ駆除剤「Seresto」の売上が好調であった。一方、ノミ・マダニ駆除剤「アドバンテージ」製品ラインの売上は、米国における不利な天候条件の影響により減少した。

ヘルスケア事業グループの特別項目計上前EBITDAは、前年同期比で6.4%増加して、13億2,800万ユーロ(2012年第2四半期:12億4,800万ユーロ)となった。この増益は医療用医薬品部門の好調な業績によるものであったが、一方でコンシューマーヘルス部門の利益は減少した。

農薬関連事業グループ(バイエル クロップサイエンス社):有利な事業環境が続く

農業関連事業の2013年第2四半期の売上高は、前年同期比5.1%増(為替・ポートフォリオ調整後:7.3%増)の23億9,200万ユーロ(2012年第2四半期:22億7,600万ユーロ)となった。ラテンアメリカ・アフリカ・中東地域の成長は特に著しく、アジア・太平洋地域とヨーロッパ地域も好調であった。北米地域の売上は、作付時期の遅れと作付面積の減少からマイナスの影響を受けた。デッカーズは「農産物の高値が続いたことが、当社の事業を引き続き後押ししました」と述べた。

農薬部門で最高の増収率を示したのは殺菌剤であり、為替・ポートフォリオ調整後で20.7%の売上増となった。この業績は主にラテンアメリカ地域とヨーロッパ地域での売上増によるものであった。除草剤(為替・ポートフォリオ調整後:3.4%増)と殺虫剤(為替・ポートフォリオ調整後:1.8%増)の売上も若干増加した。一方、種子処理剤については、ヨーロッパ地域においてすでに第1四半期に売上が実現されていたことと、カナダでキャノーラの作付面積が減少したことが主な要因で、売上高は5%(為替・ポートフォリオ調整後)減少した。

種子部門の売上高は、特に野菜種子とイネ種子の好調な業績により、為替・ポートフォリオ調整後で1.7%増加した。エンバイロサイエンス事業では一般消費者向けと専門業者向け事業がともに成長し、売上高は為替・ポートフォリオ調整後で5.8%増加した。

農薬関連事業グループの特別項目計上前EBITDAは、前年同期比13.7%増の6億2,400万ユーロ(2012年第2四半期:5億4,900万ユーロ)となった。この増益は主に販売量の増加と販売価格の上昇によるものであった。

素材科学事業グループ(バイエル マテリアルサイエンス社):厳しい市場環境が続く

素材科学事業の2013年第2四半期の売上高は、前年同期を2.7%(為替・ポートフォリオ調整後:1.5%)下回る28億7,500万ユーロ(2012年第2四半期:29億5,400万ユーロ)であった。デッカーズは「素材科学事業グループでは第2四半期も厳しい市場環境が続きました」と説明し、アジア・太平洋地域とヨーロッパ地域における販売価格の低下を指摘した。販売量は、北米地域での増加がラテンアメリカ・アフリカ・中東地域とヨーロッパ地域での減少を相殺したため、前年同期と同等であった。

フォーム原材料(ポリウレタン)事業の売上は、前年同期比で3.0%(為替・ポートフォリオ調整後)増加した。この増収は販売量の増加によるものであった。販売価格は全体として前年同期と同水準であった。高機能性樹脂(ポリカーボネート)事業の売上高は、需要の低下に伴って販売量が減少した結果、8.2%(為替・ポートフォリオ調整後)減少した。さらに、市場の過剰生産能力が理由で、販売価格は全体として前年同期を下回った。塗料・接着剤・スペシャリティーズ向け原材料の売上高は、4.0%(為替・ポートフォリオ調整後)減少した。この減収は、ほぼ全ての製品グループで販売価格の低下と販売量の減少が見られたためであった。

素材科学事業グループの特別項目計上前EBITDAは、主として販売価格の低下と原材料価格の上昇により、前年同期を28.5%下回る2億7,400万ユーロ(2012年第2四半期:3億8,300万ユーロ)となった。ポリカーボネート事業の利益動向は特に低調であった。しかしながら、同グループの特別項目計上前EBITDAは、2013年第1四半期と比べて大幅に改善した。

ライフサイエンス事業は上半期も好調

2013年上半期、バイエルグループは予想通り売上を伸ばした。ただし、特別項目計上前EBITDAは前年同期比で微増にとどまった。デッカーズは「ライフサイエンス事業は売上高、利益とも好調でしたが、素材科学事業は低調でした」と説明した。上半期のグループ売上高は前年同期比2.0%増(為替・ポートフォリオ調整後:4.2%増)の206億2,600万ユーロ(2012年上半期:202億2,000万ユーロ)であった。   EBITは29.0%改善されて、30億5,800万ユーロ(2012年上半期:23億7,100万ユーロ)となった。特別項目計上前EBITDAは前年同期を0.8%上回る46億4,800万ユーロ(2012年上半期:46億1,200万ユーロ)となった。当期純利益は前年同期比31.6%増の20億100万ユーロ(2012年上半期:15億2,100万ユーロ)、1株当たり中核利益は3.8%増の3.24ユーロ(2012年上半期:3.12ユーロ)であった。

2013年の売上高は約400億ユーロ~410億ユーロを予測

バイエルグループは、非常に高い目標になりつつあるが、今年2月末に発表した2013年の業績予測を、現在も継続している。デッカーズは「素材科学事業の業績は予想外に低調となっており、これがライフサイエンス事業の業績改善によってどの程度相殺されるか、現時点では不明です」と述べた。バイエルは、2013年通年では4~5%(為替・ポートフォリオ調整後)の売上増を予測している。また、2013年上半期の平均為替レートを基準として(以前は2012年第4四半期のレートを基準としていた)、グループ売上高は400億ユーロから410億ユーロ(以前の予測は410億ユーロ)になると予測している。特別項目計上前EBITDAについては1桁台半ば、1株当たり中核利益は1桁台後半の増加率を目指している。

ヘルスケア事業グループでは、売上高は1桁台半ば(為替・ポートフォリオ調整後)の増加率となる約190億ユーロを見込んでおり、特別項目計上前EBITDAも増加する計画である。利益の増加は、為替による億単位のマイナス効果によって抑えられる可能性が高い。ヘルスケア事業グループは、特別項目計上前EBITDAマージンの若干の改善を目指している。新製品のマーケティングの成功により医療用医薬品部門の売上高は予想を上回る成長を見せており、現時点では2013年通年で1桁台後半(以前の予測は1桁台半ば)(為替・ポートフォリオ調整後)の増収率となる110億ユーロ超(以前の予測は約110億ユーロ)を見込んでいる。現在、同部門の新製品の売上高については14億ユーロ(以前の目標は10億ユーロ)を目指している。医療用医薬品部門の特別項目計上前EBITDAは増加、特別項目計上前 EBITDA マージンは改善(以前の計画は若干の改善)とする計画である。市場に関連するメディカルケア事業部の低調を考慮して、コンシューマーヘルス部門の売上高は、1桁台半ば(為替・ポートフォリオ調整後)の増収率となる約80億ユーロと予測している。また、同部門の特別項目計上前EBITDAは前年と同水準(以前の予測は増加)、特別項目計上前EBITDAマージンは前年を下回る(以前の予測は前年と同水準)を見込んでいる。

農薬関連事業グループについては業績予測を確認した。同グループは、引き続き市場規模を上回る売上増を見込んでおり、1桁台後半(為替・ポートフォリオ調整後)の増収率となる90億ユーロを予測している。特別項目計上前EBITDAについても1桁台後半の増加率とする計画である。

2013年上半期の事業動向の低調を考慮すると、素材科学事業グループの通年の売上高は前年の数値まで達しないものと考えられる(以前の予測は前年比微増の120億ユーロ、2012年:115億ユーロ)。同グループは現在、特別項目計上前EBITDAは前年を下回ると予測している(以前の予想は前年とほぼ同じ)。2013年第3四半期については、素材科学事業グループの売上高(為替・ポートフォリオ調整後)と特別項目計上前EBITDAはともに2013年第2四半期の水準を超える見込みである。

将来予想に関する記述 (Forward-Looking Statements)
このニュースリリースには、バイエルグループまたは各事業グループの経営陣による現在の試算および予測に基づく将来予想に関する記述 (Forward-Looking Statements) が含まれている可能性がある。さまざまな既知・未知のリスク、不確実性、その他の要因により、将来の実績、財務状況、企業の動向または業績と、当文書における予測との間に大きな相違が生じることがある。これらの要因には、当社のWebサイト上(www.bayer.com)に公開されている報告書に説明されているものが含まれる。当社は、これらの将来予想に関する記述を更新し、将来の出来事または情勢に適合させる責任を負うものではない。

バイエル ホールディング株式会社
2013年8月9日、東京
Bayer Holding Ltd.