2016年08月05日
ドイツ・バイエル社 2016年第2四半期

バイエル:売上高、利益ともに伸長

  • グループ売上高は前年同期比2.3%増(為替・ポートフォリオ調整後)の118億33百万ユーロ
  • 医療用医薬品部門は力強い成長傾向が継続
  • コンシューマーヘルス部門は売上増
  • クロップサイエンス部門は厳しい市場環境が続く中で安定を維持
  • 特別項目計上前EBITDAは前年同期比5.7%増の30億54百万ユーロ
  • 当期純利益は前年同期比18.6%増の13億80百万ユーロ
  • 1株当たり中核利益は前年同期比4.0%増の2.07ユーロ
  • グループの業績予測を上方修正

ドイツ レバクーゼン、2016年7月27日― バイエルグループ(本社:ドイツ レバクーゼン、社長:ヴェルナー・バウマン)は、2016年第2四半期もさらなる成長を遂げた。 バウマンは27日の第2四半期決算発表において「当社のライフサイエンス事業は全体として売上高、利益ともに大幅な伸びを記録しました」と述べた。 医療用医薬品部門では、新製品の売上が引き続き力強く推移したことが、バイエルに利益をもたらした。 コンシューマーヘルス部門では売上高が増加した一方で、特別項目計上前の金利・税金・償却前利益(EBITDA)は減少した。 クロップサイエンス部門の売上高は、厳しい市場環境が続く中で前年と同水準となり安定を保ったが、利益は減少した。 動物用薬品事業では、売上高は増加したものの、特別項目計上前EBITDAは減少した。コベストロでは、売上高は従来予想通り減少したが、 特別項目計上前EBITDAは大幅に増加した。バウマンは「全体として、当社は引き続き当年度について自信をもっており、グループの業績予測を上方修正します」と 述べた。

 2016年第2四半期のバイエルグループの売上高は、報告ベースでは前年同期比1.4%減の118億33百万ユーロ(2015年第2四半期:120億3百万ユーロ)であったが、為替・事業ポートフォリオ変更の影響調整後(「為替・ポートフォリオ調整後」)では2.3%増加した。 90百万ユーロに上る為替のマイナス効果や、コベストロの新規株式公開による反相乗効果、およびダイアベティスケア事業の売却にもかかわらず、グループの特別項目計上前EBITDAは前年同期比5.7%増の30億54百万ユーロ(2015年第2四半期:28億88百万ユーロ)となった。 金利・税引前利益(EBIT)は、特別損失1億4百万ユーロ(2015年第2四半期:2億55百万ユーロ)計上後で、前年同期比17.3%増の21億38百万ユーロ(2015年第2四半期:18億23百万ユーロ)となった。この特別損失は、主に業務効率改善策に対する支出、買収した事業の統合費用、およびバイエルグループの再編に関連する費用であった。 当期純利益は前年同期比18.6%増の13億80百万ユーロ(2015年第2四半期:11億64百万ユーロ)、継続事業の1株当たり中核利益は4.0%増の2.07ユーロ(2015年第2四半期:1.99ユーロ)であった。

 継続事業のグロス・キャッシュフローは、前年同期比で9.3%の大幅増となる23億66百万ユーロ(2015年第2四半期:21億65百万ユーロ)となった。運転資本として滞留するキャッシュの増加にもかかわらず、ネット・キャッシュフロー(合計)は、前年同期を若干上回る1.2%増の19億82百万ユーロ(2015年第2四半期:19億59百万ユーロ)となった。 純金融負債は、配当の支払いが主な要因となり、2016年3月31日時点から15億ユーロ増加して、2016年6月30日時点では178億ユーロとなった。

医療用医薬品部門:力強い売上増

 処方薬(医療用医薬品部門)の2016年第2四半期の売上高は、前年同期比5.5%(為替・ポートフォリオ調整後:8.4%)増の41億4百万ユーロ(2015年第2四半期:38億90百万ユーロ)となった。バウマンは「新製品の力強い売上伸長の継続がこの好業績を牽引しました」と説明した。 経口抗凝固剤「イグザレルト」、眼科用VEGF阻害剤「アイリーア」、抗悪性腫瘍剤「ゾーフィゴ」および「スチバーガ」、肺高血圧症治療剤「アデムパス」の売上高合計は、為替の影響調整後で28.8%増加し、13億32百万ユーロ(2015年第2四半期:10億51百万ユーロ)に達した。 「イグザレルト」は、主にヨーロッパと日本における販売量の増加により、当期も30.1%(為替の影響調整後)の大幅な売上増となった。「イグザレルト」の売上は、ジョンソン・エンド・ジョンソンの子会社が販売を担当している米国でも、順調に推移した。 「アイリーア」は全ての地域、特にヨーロッパ、カナダ、日本において売上を伸ばし、40.9%(同)の大幅な売上増となった。

 売上上位の医療用医薬品の中では、心筋梗塞の再発予防薬「Aspirin Cardio」が16.4%(為替の影響調整後)の売上増となった。 この伸びは、6.6%(同)売上増の食後過血糖改善剤「グルコバイ」と同様、主に中国での売上増によるものであった。MRI用造影剤「ガドビスト」の売上は、米国と日本における大幅な販売量の増加により、28.8%(同)増加した。 第1四半期にバイエルの販売代理店が予約注文を行った影響で、遺伝子組換え型血液凝固第Ⅷ因子製剤「コージネイト」「コバールトリイ」の今期の売上は5.6%(同)減少した。 多発性硬化症の再発予防・進行抑制剤「ベタフェロン」「Betaseron」の売上は、ヨーロッパにおける業績の低下が一因となり、全体で8.7%(同)減少した。医療用医薬品部門全体では、全ての地域において売上が増加した(同)。

 医療用医薬品部門の2016年第2四半期の特別項目計上前EBITDAは、前年同期を13.3%と大幅に上回る13億52百万ユーロ(2015年第2四半期:11億93百万ユーロ)となった。従来予測通り、多額の研究開発投資を相殺する以上に、業績が力強く推移したことが増益に貢献した。 約40百万ユーロに上る為替効果は、利益を押し下げる要因となった。

コンシューマーヘルス部門:強力なブランドで売上増を達成

 セルフケア製品(コンシューマーヘルス部門)の売上高は、報告ベースでは前年同期比2.3%減の15億53百万ユーロ(2015年第2四半期:15億90百万ユーロ)となったが、為替・ポートフォリオ調整後では4.0%増加した。中南米・アフリカ・中東地域、ヨーロッパ地域、アジア・太平洋地域の売上は順調に推移したが、北米での売上は好調であった前年同期に比べて減少した。 バウマンは「当社のブランド『Claritin』『アスピリン』『Bepanthen』『Bepanthol』『Canesten』は非常に高い成長率になりました」と述べた。

 抗ヒスタミン剤「Claritin」は、11.0%(為替の影響調整後)の大幅な売上増となった。アレルギーの季節は穏やかであったものの、主に鼻炎スプレー「ClariSpray」の発売により、米国での売上は順調に推移した。 解熱鎮痛薬「アスピリン」の売上は8.1%(同)増加したことで、全ての地域において為替の影響調整後で前年同期を上回り、特に中南米と米国で顕著な伸びを示した。 外傷・スキンケア製品「Bepanthen」「Bepanthol」は、特にヨーロッパにおいて売上を伸ばし、為替の影響調整後で20.7%と大幅な売上増となった。抗真菌剤「Canesten」の好調な売上の伸び(同:19.0%増)は、全ての地域、特に中国とドイツにおける販売量の増加によるものであった。 一方、解熱鎮痛薬「Aleve」の売上は、全体的に減少した(同:5.1%減)。フットケア製品「Dr. Scholl’s」は、米国における市場環境の低迷と競合環境の激化により、売上が減少した(同:13.6%減)。

コンシューマーヘルス部門の特別項目計上前EBITDAは、前年同期比9.4%減の3億28百万ユーロ(2015年第2四半期:3億62百万ユーロ)となった。好調な業績とコストシナジーが利益に貢献したものの、販売費および配賦経費の増加と、約25百万ユーロに上る為替効果を相殺するには不十分であった。

クロップサイエンス部門:厳しい市場環境が続く中で安定を保つ

 農業関連事業(クロップサイエンス部門)の2016年第2四半期の売上高は25億18百万ユーロ(2015年第2四半期:26億36百万ユーロ)であった。これは報告ベースでは前年同期を4.5%下回り、為替・ポートフォリオ調整後では0.4%上回った。 バウマンは「低調な市場環境が続いている中でも、農薬/種子部門の売上高は前年同期と同水準を保ちました」と述べた。アジア・太平洋地域の業績は順調に推移し、売上高は8.4%(為替の影響調整後)増加した。 ヨーロッパの売上は前年同期比で微増し(同:0.9%増)、中南米・アフリカ・中東地域は前年同期と同水準(同:0.2%減)となった。北米は3.4%(同)の売上減となった。

 農薬部門では、殺菌剤が6.0%(為替・ポートフォリオ調整後)の売上増となった。除草剤の売上も3.9%(同)増と順調に推移したが、殺虫剤の売上は11.9%(同)減少した。シードグロース(種子処理事業)の売上は6.1%(同)減少し、種子部門の売上は季節的影響により4.8%減少した。 エンバイロサイエンス事業の売上は前年同期比1.2%の微減となった。2016年5月にエンバイロサイエンス事業の一般消費者向け事業の売却契約を締結して以来、当該事業は非継続事業として報告されている。したがって現在エンバイロサイエンス事業は専門業者向け事業のみで構成されている。これに伴い、主要データ、前年の数値および将来の見通しは適宜修正再表示されている。

 クロップサイエンス部門の2016年第2四半期の特別項目計上前EBITDAは、前年同期比8.2%減の6億63百万ユーロ(2015年第2四半期:7億22百万ユーロ)であった。売上原価の増加、販売量の若干の減少、および約10百万ユーロに上る為替のマイナス効果は、販売価格の上昇と販売費の減少により、一部のみ相殺された。

動物用薬品事業: 全ての地域において成長を遂げる

 動物用薬品事業の2016年第2四半期の売上高は、4億26百万ユーロ(2015年第2四半期:4億28百万ユーロ)であった。報告ベースでは売上高は前年同期と同水準(0.5%減)、為替・ポートフォリオ調整後では4.2%増加した。全ての地域で為替の影響調整後の売上は順調に推移し、中でもヨーロッパが最も力強い伸びを示した。 ノミ・マダニ駆除剤「アドバンテージ」製品群は、主に競合環境の激化により、3.7%(為替の影響調整後)の売上減となった。 首輪型ノミ・マダニ駆除剤「Seresto」は、特に米国における需要の増加により、44.6%(同)と力強い売上の伸びを示した。ヨーロッパでも売上が増加した。 動物用薬品事業の特別項目計上前EBITDAは、前年同期比16.7%減の1億ユーロ(2015年第2四半期:1億20百万ユーロ)となったが、これは特に販売費の季節的変動と、 約5百万ユーロに上る為替のマイナス効果によるものであった。

コベストロ:有利な原材料価格の推移が継続

 高機能ポリマー材料事業(コベストロ)の2016年第2四半期の売上高は、前年同期比6.6%(為替・ポートフォリオ調整後:3.9%)減の29億75百万ユーロ(2015年第2四半期:31億85百万ユーロ)であった。原材料価格の変動が主な原因となり、主としてポリウレタン事業で販売価格が大幅に低下した。販売量は全体として前年同期の水準を上回った。コベストロの特別項目計上前EBITDAは、前年同期比7.3%増の5億43百万ユーロ(2015年第2四半期:5億6百万ユーロ)となった。 原材料価格の低下と販売量の増加による純効果は、販売価格低下の影響を上回った。約5百万ユーロに上る為替のマイナス効果により、利益は押し下げられた。

上半期のライフサイエンス事業は好調に推移

 2016年上半期のバイエルグループの売上高は236億87百万ユーロ(2015年上半期:237億96百万ユーロ)であった。売上高は、報告ベースでは前年同期と同水準(0.5%減)、為替・ポートフォリオ調整後では2.8%増加した。特別項目計上前EBITDAは、前年同期比10.9%増の64億41百万ユーロ(2015年上半期:58億10百万ユーロ)となった。特にライフサイエンス事業の好調な売上伸長に伴い、研究開発費および販売費も高い水準となった。 約1億50百万ユーロに上る為替のマイナス効果により、利益は押し下げられた。当期純利益は前年同期比15.7%増の28億91百万ユーロ(2015年上半期:24億98百万ユーロ)、継続事業の1株当たり中核利益は9.1%増の4.42ユーロ(2015年上半期:4.05ユーロ)であった。

2016年の通期業績に自信

 バイエルは、2016年下半期については2016年6月30日現在の実勢為替レート(1ユーロ=1.11米ドルのレートを含む)を使用している。当社は現在、コベストロを含むバイエルグループについて、2016年通期は460億ユーロから470億ユーロ(従来予測:470億ユーロ以上)の売上高を計画している。 これは引き続き、1桁台前半(為替・ポートフォリオ調整後)の増収率に相当する。特別項目計上前EBITDAについては、現在、1桁台後半(従来予測:1桁台半ば)の増加率とする計画である。継続事業の1株当たり中核利益については、1桁台半ばから後半の増加率を目指している(従来予測:1桁台半ば)。 これは、2016年4月19日以降、コベストロの業績の約64%(2016年1月1日から4月18日まで:約69%)が算入されていることを考慮したものである。

 ライフサイエンス事業(コベストロを除くバイエルグループ)については、引き続き約350億ユーロの売上高を計画している。これは従来予測と同様、1桁台半ば(為替・ポートフォリオ調整後)の増収率に相当する。特別項目計上前EBITDAについては、現在、1桁台半ばから後半(従来予測:1桁台半ば)の増加率とする計画である。この計画には、コベストロのカーブアウトおよび事業売却等に伴う約1億30百万ユーロの反相乗効果が含まれている。

 医療用医薬品部門については、一部の分野で価格低下が予測されるものの、160億ユーロ以上(従来予測:約160億ユーロ)の売上高を見込んでいる。これは為替・ポートフォリオ調整後で1桁台後半(従来予測:1桁台半ば)の増収率に相当する。 また、医療用医薬品の新製品については、売上高を55億ユーロ(従来予測:50億ユーロ以上)まで引き上げる計画である。医療用医薬品部門の特別項目計上前EBITDAは、2桁台前半(従来予測:1桁台半ばから後半)の増加率となる見込みである。同部門の特別項目計上前EBITDAマージンについては、向上を目指している。

 コンシューマーヘルス部門では、現在、約60億ユーロ(従来予測:60億ユーロ以上)の売上高を見込んでおり、為替・ポートフォリオ調整後で1桁台前半から半ば(従来予測:1桁台半ば)の増収率を計画している。特別項目計上前EBITDAについては、前年と同水準(従来予測:1桁台半ばの増加率)となる見込みである。

 低調な市場環境が続いているため、クロップサイエンス部門の売上高は為替・ポートフォリオ調整後で前年と同水準(従来予測:1桁台前半の増収率)になると見込んでいる。これは約100億ユーロの公表売上高に相当する。特別項目計上前EBITDAは1桁台前半の減少率(従来予測:1桁台前半の増加率)となる見込みである。

 動物用薬品事業では、引き続き前年の水準を若干上回る売上高を見込んでおり、為替・ポートフォリオ調整後売上高と特別項目計上前EBITDAについても、従来通り1桁台前半から半ばの増加率を計画している。

 コベストロについては現在、2016年通年で売上高が減少(従来予測:前年と同水準の売上高)すると見ている。また、2016年下半期の特別項目計上後EBITDAは少なくとも前年と同水準(従来予測:通期については、特別項目計上後でEBITDAが減少)になると見ている。

バイエルについて

Bayer: Science For A Better Life

バイエルは、ヘルスケアと農業関連のライフサイエンス領域を中核事業とするグローバル企業です。「Science For A Better Life」というミッションのもと、バイエルはその製品とサービスを通じて、人々のクオリティ・オブ・ライフ(QOL)の向上に貢献すると同時に、技術革新、成長、およびより高い収益力を通して企業価値を創造することも目指しています。また、バイエルは、持続可能な発展に対して、そして良き企業市民として社会と倫理の双方で責任を果たすために、これからも努力を続けます。グループ全体の売上高は463億ユーロ、従業員数は116,800名(2015年)。設備投資額は26億ユーロ、研究開発費は43億ユーロです。この数字は、コベストロ社として株式市場に2015年10月6日に上場した高機能ポリマー材料の事業を含んでいます。詳細はwww.bayer.comをご参照ください。

将来予想に関する記述 (Forward-Looking Statements)
このニュースリリースには、バイエルの経営陣による現在の試算および予測に基づく将来予想に関する記述 (Forward-Looking Statements) が含まれている。さまざまな既知・未知のリスク、不確実性、その他の要因により、将来の実績、財務状況、企業の動向または業績と、当文書における予測との間に大きな相違が生じることがある。これらの要因には、当社のWebサイト上(www.bayer.com)に 公開されている報告書に説明されているものが含まれる。当社は、これらの将来予想に関する記述を更新し、将来の出来事または情勢に適合させる責任を負うものではない。

バイエル ホールディング株式会社
2016年8月5日、東京