2010年09月08日
フレキシブルエレクトロニクスデバイスの実現に貢献

世界一伸びる電気配線の開発に成功

  • 大阪大学産業科学研究所と共同開発
  • バイエル マテリアルサイエンスの水性ポリウレタンディスパージョンを使用
  • イノベーション・センターが技術的なノウハウを提供

東京、2010年9月8日― バイエル マテリアルサイエンス株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:久野晴生)、住化バイエルウレタン株式会社(本社:大阪市北区、代表取締役社長:米丸公康)と大阪大学産業科学研究所(先端実装材料分野、教授:菅沼克昭)は、7倍伸ばしても電気を通す「世界一伸びる導電性材料」の開発に成功した。この導電性材料は、ドイツ・バイエル マテリアルサイエンス社の開発した水性ポリウレタンディスパージョン「Dispercoll® U 42」と、大阪大学が開発した「金属粒子の分散技術ならびに電気配線の印刷技術」を組み合わせることによって実現。新聞を印刷するように電子デバイスを製造するロール・ツー・ロール大量生産技術の実現において、重要な役割を担う材料として期待されている。この技術は、現在特許出願中であり、2010年9月9~10日に開催されるマイクロエレクトロニクスシンポジウム(MES2010)で発表される。

これまで伸縮性導電性材料は、シリコーンゴム基板上へ金属薄膜の作製、カーボンナノチューブとポリマーのコンパウンド化など非常に数多くの研究・開発がなされてきたが、いずれの材料も2倍以上伸ばすと導電性は失われていた。今回、ドイツ・バイエルマテリアルサイエンス社の開発した水性ポリウレタンディスパージョン「Dispercoll® U 42」と、大阪大学が開発した「金属粒子の分散技術ならびに、電気配線の印刷技術」を組み合わせることによって、7倍伸ばしても通電する「銀粒子配合ポリウレタンベース電気配線」を開発した。また、新しい分野にポリウレタン樹脂を展開するにあたって、バイエル マテリアルサイエンスのイノベーション・センター(兵庫県尼崎市)の塗料・接着材・スペシャリティーズ部門が、これまでのポリウレタン技術のノウハウを生かしてハンドリング方法などの協力を行なった。今後は、フレキシブルディスプレイやヘルスケアデバイスセンサー、ロボティックスなどの数多くの電子デバイスがこの材料によって実現される。今回の開発成果を基礎として、今後更に工業化の実現に向けた研究開発を進める。

これまでの電子デバイスは、シリコーンやガラス基板など固い材料の上に電子部品を搭載しているため、伸縮性・フレキシビリティといった特性は、ほとんど必要とされていなかった。しかしこの数年、有機半導体などの柔らかな電子デバイス技術やプラスチック基板を用いた、連続的なロール・ツー・ロール大量生産技術に注目が集まっており、その結果、伸縮性・フレキシビリティが金属配線に求められるようになった。伸縮可能なフレキシブル配線は、ウェアラブルコンピュータ、フレキシブルデバイスなどの電子デバイス分野のみならず、伸縮性が必要な人工筋肉や人工皮膚、ヘルスケアデバイスなどメディカル材料分野においても重要な材料になる。

バイエル マテリアルサイエンス株式会社
2010年9月8日、東京
Bayer MaterialScience Ltd.