2012年05月10日
ドイツ・バイエル社 2012年第1四半期中間財務報告

バイエル: 2012年は好調なスタート

  • 売上高は前年同期比6.8%増で過去最高の100億5,600万ユーロ
  • 営業利益(EBIT)は前年同期比42.6%増の16億3,700万ユーロ
  • 特別項目計上前EBITDAは前年同期比9.4%増の24億4,200万ユーロ
  • 農薬関連事業は力強いスタート、ヘルスケア事業も成長
    素材科学事業では利益率の圧迫が続く
  • 当期純利益は前年同期比53.5%増の10億5,000万ユーロ
  • 2012年の業績予測を確認

ドイツ レバクーゼン、2012年4月26日― バイエルグループ(本社:ドイツ レバクーゼン、社長:マライン・デッカーズ)は、2012年を好調にスタートした。デッカーズ社長は26日に行われた第1四半期の業績発表において「全事業グループが好調な売上の増加に貢献し、特に農薬関連事業グループは農業シーズンの到来に向けて力強いスタートを切りました」と説明した。バイエルグループ全体の利益は大幅に増加した。「2012年が好調なスタートとなったことから、今後の期間についても自信を強めています」とデッカーズは付け加えた。ただし、不透明な情勢が続いていることを考慮して、2月末に発表した2012年の業績予測は現時点では変更していない。

バイエルグループの2012年第1四半期の売上高は、前年同期比6.8%増で過去最高の100億5,600万ユーロ(2011年第1四半期:94億1,500万ユーロ)となった。為替・事業ポートフォリオ変更の影響調整後(以下、「為替・ポートフォリオ調整後」)の増収率は5.2%であった。営業利益(EBIT)は前年同期比42.6%増の16億3,700万ユーロ(2011年第1四半期:11億4,800万ユーロ)に達した。特別損失は総額1億6,900万ユーロ(2011年第1四半期:4億4,200万ユーロ)であった。特別項目計上前の営業利益(EBIT)は、前年同期比13.6%増の18億600万ユーロ(2011年第1四半期:15億9,000万ユーロ)、特別項目計上前の金利・税金・償却前利益(EBITDA)は、前年同期比9.4%増の24億4,200万ユーロ(2011年第1四半期:22億3,200万ユーロ)であった。主にヘルスケア事業グループと農薬関連事業グループにおいて、為替による8,500万ユーロのプラス効果が生じたことが、この一因となった。当期純利益は前年同期比53.5%増の10億5,000万ユーロ(2011年第1四半期:6億8,400万ユーロ)、1株当たり中核利益は前年同期比15.9%増の1.68ユーロ(2011年第1四半期:1.45ユーロ)であった。

グロス・キャッシュフローは、業績の改善により、前年同期比21.8%増の15億9,500万ユーロ(2011年第1四半期:13億900万ユーロ)となった。一方、ネット・キャッシュフローは、業績の拡大に伴い運転資本として滞留することとなるキャッシュが大幅に増加したため、前年同期比66.2%減の2億7,100万ユーロ(2011年第1四半期:8億100万ユーロ)となった。純金融負債は、主に為替のプラス効果により、期首現在の70億ユーロから、2012年3月31日時点では69億ユーロまで減少した。

ヘルスケア事業グループ(バイエル ヘルスケア社):特に新興市場において利益を達成

ヘルスケア事業グループの2012年第1四半期の売上高は、前年同期比4.2%増の43億4,200万ユーロ(2011年第1四半期:41億6,600万ユーロ)となった。為替・ポートフォリオ調整後の増収率は2.1%であった。デッカーズは「医療用医薬品部門とコンシューマーヘルス部門の両方がこの成長に貢献しました。新興市場が全体として特に好調な業績を上げました」と説明した。

医療用医薬品部門の売上高は前年同期比1.6%(為替・ポートフォリオ調整後)増の25億1,700万ユーロであった。新興市場、特に中国で売上が増加した一方で、ほとんどのヨーロッパ諸国ではわずかに減少した。医療用医薬品部門の売上上位の製品の中では、心筋梗塞の再発予防薬「Aspirin Cardio」が大幅に売上を伸ばし、為替の影響調整後で15.7%増となった。子宮内避妊システム「ミレーナ」(為替の影響調整後で8.3%増)、抗癌剤「ネクサバール」(為替の影響調整後で4.5%増)、遺伝子組換え型血液凝固第Ⅷ因子製剤「コージネイト」(為替の影響調整後で1.9%増)の売上も好調であった。経口抗凝固剤「イグザレルト」は販売国の増加と適応拡大により、医療用医薬品部門の売上上位製品に初めてリストアップされた。一方、抗菌剤「アベロックス」(為替の影響調整後で13.3%減)とED治療薬「レビトラ」(為替の影響調整後で9.3%減)の売上は、米国においてジェネラルメディスンの販売活動が一部再編されたことにより減少した。

コンシューマーヘルス部門の売上高は前年同期比2.9%増(為替・ポートフォリオ調整後)の18億2,500万ユーロとなった。全事業部がこの増収に貢献した。売上が特に伸びたのは新興市場であった。コンシューマーケア事業部(一般用医薬品事業)では、スキンケア製品ライン「Bepanthen」「Bepanthol」(為替の影響調整後で7.7%増)が特に好調であった。一方、解熱・鎮痛剤「Aleve」(一般名:ナプロキセン)とマルチビタミン製品ライン「One-A-Day」の売上は、好調であった前年同期と同水準となった。解熱・鎮痛剤「アスピリン」は、売上の高かった前年同期に比べて7.0%(為替の影響調整後)減少した。メディカルケア事業部は、主として造影剤と医療機器事業の好業績による恩恵を受けた。造影剤「ガドビスト」の売上は26.5%(為替の影響調整後)増加した。糖尿病治療関連製品の中では、血糖自己測定器「Contour」製品ラインが7.3%(為替の影響調整後)の売上増となった。動物用薬品事業部では、ノミ・ダニ駆除剤「アドバンテージ」製品ラインの売上が16.2%(為替の影響調整後)増加した。

ヘルスケア事業グループの2012年第1四半期の特別項目計上前EBITDAは、前年同期比3.6%増の11億8,100万ユーロ(2011年第1四半期:11億4,000万ユーロ)となった。これは主にコンシューマーヘルスと医療用医薬品両部門における好業績と、コスト管理の効果によるものであった。

農薬関連事業グループ(バイエル クロップサイエンス社):全事業が成長

農薬関連事業グループの2012年第1四半期の売上高は、前年同期比15.6%増(為替・ポートフォリオ調整後では14.4%増)の26億1,000万ユーロ(2011年第1四半期:22億5,700万ユーロ)であった。良好な市況が続き、同事業グループの全事業分野が成長した。デッカーズは「北半球の作付け時期は早く、かつ良好なスタートを切りました」と説明した。農薬関連事業グループで最も成長率が高かったのは24.8%増(為替の影響調整後)を達成した北米地域で、アジア・太平洋の22.7%増(為替の影響調整後)がこれに続いた。ヨーロッパ地域は5.2%(為替の影響調整後)、ラテンアメリカ・アフリカ・中東地域は8.9%(為替の影響調整後)の売上増を達成した。

農薬事業は全製品グループで売上が増加した。除草剤は19.0%(為替・ポートフォリオ調整後)、殺菌剤は12.3%(為替・ポートフォリオ調整後)の売上増となった。殺虫剤の売上は、主にポートフォリオ刷新の効果により、17.4%(為替・ポートフォリオ調整後)増加した。種子処理剤は3.2%(為替の影響調整後)の売上増となった。

種子と形質を専門に扱うバイオサイエンス事業は、17.1%(為替・ポートフォリオ調整後)の売上増となった。売上の伸びが最も高かったのは北米のカノーラ(ナタネ)と綿実であった。一方、野菜種子の売上は、好調であった前年同期に比べてやや減少した。エンバイロサイエンス事業の売上は3.4%(為替の影響調整後)増加した。

農薬関連事業グループの2012年第1四半期の特別項目計上前EBITDAは、前年同期比31.7%増の9億8,100万ユーロ(2011年第1四半期:7億4,500万ユーロ)に達した。作付け時期の早いスタートと 販売量の大幅増が増益の主な要因となり、業務効率の改善やコスト管理の成功、為替のプラス効果も貢献した。さらに、事業売却とロイヤルティの早期受領による一時的利益2,200万ユーロ(2011年第1四半期:0百万ユーロ)も、農薬関連事業グループに恩恵をもたらした。

素材科学事業グループ(バイエル マテリアルサイエンス社):原材料価格の高値の継続が重荷となる

素材科学事業の2012年第1四半期の売上高は、前年同期比3.8%(為替・ポートフォリオ調整後では2.5%)増の27億8,800万ユーロ(2011年第1四半期:26億8,600万ユーロ)となった。デッカーズは「素材科学事業グループは全地域で販売数量が増加しましたが、販売価格については全体として前年同期と同水準で推移しました」と述べた。ラテンアメリカ・アフリカ・中東地域、北米地域およびヨーロッパ地域での販売価格の上昇は、アジア・太平洋地域での販売価格の低下を相殺した。「しかし、原材料価格の高値が素材科学事業グループの利益を圧迫し続けています」とデッカーズは説明した。

フォーム原材料(ポリウレタン)事業は前年同期比4.7%(為替・ポートフォリオ調整後)の売上増となった。一方、高機能性樹脂(ポリカーボネート)事業は、主に販売価格の低下により、4.2%(為替・ポートフォリオ調整後)の売上減となった。塗料・接着剤・スペシャリティーズ事業による原材料の売上は、全製品グループで売上が増加したため、3.9%(為替・ポートフォリオ調整後)の増加となった。生産管理事業(無機基礎化学品)の売上は8.9%(為替・ポートフォリオ調整後)増加した。

素材科学事業グループの2012年第1四半期の特別項目計上前EBITDAは、前年同期を19.4%下回る2億7,800万ユーロ(2011年第1四半期:3億4,500万ユーロ)であったが、利益は低調であった2011年第4四半期(1億600万ユーロ)の2倍以上に達した。特に原材料価格の上昇によって利益が削減され、営業費の増加もマイナスの影響をもたらした。一方、業務効率改善策や、販売量の増加、および合弁会社Baulé SASの残存持分の取得による1,900万ユーロ(2011年第1四半期:0百万ユーロ)の一時的利益はプラス効果をもたらした。

2012年の今後の期間についても自信を強める

2012年が好調なスタートとなったことから、バイエルは本年の今後についても自信を強めている。ただし、不透明な情勢が続いていることを考慮して、2月末に発表した2012年通年の業績予測は現時点では変更していない。バイエルは引き続き、2012年通年で約3%(為替・ポートフォリオ調整後)の売上増を見込んでいる。前回予測と同じ社内の想定為替レート(1ユーロ=1.40米ドル)に基づけば、グループの売上高としておよそ370億ユーロに相当する。特別項目計上前EBITDAについては引き続き微増とする計画である。これはヘルスケア事業グループと農薬関連事業グループにより達成される見込みで、素材科学事業グループの利益は現在の困難な市況を考慮すると、2011年とほぼ変わらないものと思われる。バイエルは、1株当たり中核利益についても微増とする計画である。

ヘルスケア事業グループは2012年の見通しを確認した。同事業グループの2012年の最優先事項は、新しい医療用医薬品の製品化を成功させることである。同事業グループは、為替・ポートフォリオ調整後で1桁台前半から半ばの売上増を見込んでいる。マーケティング費の増加と、ヨーロッパにおいて「Yasmin」のジェネリック製品が登場する影響で、利益が損なわれる可能性が高いが、特別項目計上前EBITDAは微増となる計画である。医療用医薬品部門については、2012年の売上高は前年とほぼ同じ水準を保つか、または為替・ポートフォリオ調整後で微増、特別項目計上前EBITDAについては前年とほぼ同水準となる見込みである。コンシューマーヘルス部門の売上高(為替・ポートフォリオ調整後)と特別項目計上前EBITDAは、1桁台半ばの増加率を見込んでいる。

農薬関連事業グループについては、2012年も良好な市況が続くものと見ており、市場を上回る成長を予測している。2月に発表した同事業グループの業績予測では、売上(為替・ポートフォリオ調整後)と特別項目計上前EBITDAについて1桁台半ばの増加率を見込んでいたが、本年の力強いスタートを受けて、今後の事業展開次第では第2四半期の業績発表においてこれを修正する可能性がある。

素材科学事業グループの2012年第1四半期の市場環境は予想通り推移した。同事業グループでは引き続き、2012年の売上(為替・ポートフォリオ調整後)と特別項目計上前EBITDAを前年と同水準とする計画だが、市場環境が予想より良好に推移すれば、売上と利益はそれに伴って増加する見込みである。2012年第2四半期には、売上(為替・ポートフォリオ調整後)は第1四半期を上回り、特別項目計上前EBITDAは大幅増となる見込みである。

<将来予想に関する記述 (Forward-Looking Statements)>
このニュースリリースには、バイエルグループまたは各事業グループの経営陣による現在の試算および予測に基づく将来予想に関する記述 (Forward-Looking Statements) が含まれている可能性がある。さまざまな既知・未知のリスク、不確実性、その他の要因により、将来の実績、財務状況、企業の動向または業績と、当文書における予測との間に大きな相違が生じることがある。これらの要因には、当社のWebサイト上(www.bayer.com)に公開されている報告書に説明されているものが含まれる。当社は、これらの将来予想に関する記述を更新し、将来の出来事または情勢に適合させる責任を負うものではない。

(本資料は、ドイツ・バイエル社が2012年4月26日に発表したプレスリリースの日本語翻訳版です)

バイエル ホールディング株式会社
2012年5月10日、東京
Bayer Holding Ltd.