2012年10月15日
壮大なプロジェクトに向けた革新的材料

バイエル、「ソーラー・インパルス」への取り組みを強化
2015年初頭に無燃料世界一周飛行を計画

スイス パイエルヌ、2012年10月2日― バイエル マテリアルサイエンスは、太陽光エネルギーだけで世界一周飛行を実現する史上初のソーラー飛行機「ソーラー・インパルス」プロジェクトへの取り組みを強化している。このプロジェクトは、2015年の飛行を予定している。バイエルは、高機能材料に特化しており、2代目となる改良モデルのコックピットシェルの全設計を担当し、革新的な高機能断熱材も提供する。ソーラー・インパルスとバイエル マテリアルサイエンスは、スイス・パイエルヌで行った共同記者会見の中で、2013年後半に新型の「ソーラー・インパルス」を完成させ、2014年にはテスト飛行の実施を予定していると発表した。

初代モデルは、今後も新たなミッションへの挑戦に利用される。「私たちはいくつかの可能性について研究を続けています。2013年には、初のアメリカ一周飛行を実現できるかもしれません」とソーラー・インパルス・プロジェクトの発案者であり会長であるベルトラント・ピカール氏は語った。同プロジェクトは、クリーン・テクノロジーがエネルギー消費量の大幅な削減を可能にする極めて信頼性の高い技術であることを証明する。これまで、ソーラー飛行機はヨーロッパでの飛行に成功し、最近では北アフリカへの飛行にも成功した。いずれの飛行においても、機体にはバイエル マテリアルサイエンスが開発した材料を使用している。

コックピット用の材料とシステム開発

「現在、バイエルは同プロジェクトへの取り組みを強化し、新型コックピット用材料の供給からシステム開発までを担当しています」とバイエル マテリアルサイエンス社CEOパトリック・トーマスは語った。「将来的には、この優れたパートナーシップに対する当社の貢献を目に見える形で示すため、当社のロゴである「バイエル・クロス」を機体に表示する予定です」

バイエル マテリアルサイエンスは、大きくなった2代目の機体が剛性を維持しつつ、軽量化を図るために必要な各種の製品やソリューションを提供している。例としては、初の試みとなるコックピットカウルをヒンジで連結するため、その個所に炭素繊維強化プラスチックによる強化を施すことなどがあげられる。

また、革新的なポリウレタンフォームBaytherm Microcell(R)を断熱材として各所に使用することを検討している。現在、この材料については化学企業のソルベイ社と共同で、新型飛行機への搭載に向けた開発を行っている。バイエルの研究者はこのフォームの空孔をさらに40%縮小することに成功し、それにより現行基準と比較して、その断熱性能を大幅に高めている。この飛行機の場合、夜間は-50℃、日中は+50℃という激しい温度変化に耐える必要があるため、高性能断熱機能を備えることが特に重要となる。

カーボンナノチューブの搭載

「新型コックピットシェルを大幅に大型化してもソーラー・インパルスの重量に関する厳しい要件を満たすため、私たちは設計方法を見直し、ターゲットを絞り込んだ上で材料を選択することにより機体重量の最適化をさらに進めなければなりませんでした」とバイエル マテリアルサイエンスのソーラー・インパルス・プロジェクト・マネージャーのマーティン・クロイターは説明した。クロイター氏によれば、もう一つの革新的な手法として、炭素繊維強化構造にカーボンナノチューブBaytubes(R)を採用し、材料の削減と軽量化とを同時に実現しているという。

「これにより、新型飛行機の翼面積を拡大し、翼に搭載する太陽電池の数を増やすことができます」とクロイターは語った。現行モデルは、エアバス旅客機と同じ幅の翼を備え、その重量は中型車と同程度であり、両翼部分には12,000個の太陽電池を搭載している。

種子と形質を専門に扱うバイオサイエンス事業の売上は、20.5%の大幅増(為替・ポートフォリオ調整後)となった。これは、綿等の作付面積の大きな作物が大幅に売上を伸ばしたことが主な要因であった。一方、野菜種子の売上は、わずかに減少した。エンバイロサイエンス事業の売上は3.8%減少した(為替の影響調整後)。

ソーラー・インパルスCEOを務める共同創立者のアンドレ・ボルシュベルク氏によれば、この作業は既にかなり進展しており、「設計段階の80%、組立段階の50%が既に完了しています」と述べた。

2015年初頭には、無燃料飛行機による初の有人世界一周飛行を予定している。ボルシュベルク氏によれば、飛行期間は20日間を予定しており、そのうち太平洋横断に5~6日、大西洋横断に2~3日を要するという。西から東へと向かって飛行するソーラー飛行機の旅は、何度か必要となる休止期間を合わせ、合計で3~4カ月となる予定である。

バイエル マテリアルサイエンス社について
バイエル マテリアルサイエンス社は、2011年売上高が108億ユーロ(継続事業)で、世界最大のポリマー製造企業の1社です。主たる活動分野は、ハイテクポリマー素材の生産、および日常生活の多くの分野で使用されている製品の革新的ソリューションの開発です。主要な顧客は、自動車、電気/電子、建設、スポーツ・レジャーの各産業です。バイエル マテリアルサイエンス社は2011年末現在、世界中の30拠点に生産施設があり、社員数は14,800人です。バイエル マテリアルサイエンス社は、バイエルグループの一員です。

将来予想に関する記述 (Forward-Looking Statements)
このニュースリリースには、バイエルグループまたは各事業グループの経営陣による現在の試算および予測に基づく将来予想に関する記述 (Forward-Looking Statements) が含まれている可能性がある。さまざまな既知・未知のリスク、不確実性、その他の要因により、将来の実績、財務状況、企業の動向または業績と、当文書における予測との間に大きな相違が生じることがある。これらの要因には、当社のWebサイト上(www.bayer.com)に公開されている報告書に説明されているものが含まれる。当社は、これらの将来予想に関する記述を更新し、将来の出来事または情勢に適合させる責任を負うものではない。

バイエル マテリアルサイエンス株式会社
2012年10月15日、東京
Bayer MaterialScience Ltd.