2015年05月15日
ドイツ・バイエル社 2015年第1四半期

バイエル:2015年は好調なスタート

  • ヘルスケア事業グループは大幅な増収・増益
  • 農業関連事業グループは、低調な市場環境下でも堅調な業績を維持
  • 素材科学事業グループは増益を達成
  • グループ売上高は121億17百万ユーロ(前年同期比14.8%増、為替・ポートフォリオ調整後2.7%増)
  • 特別項目計上前EBITDAは前年同期比9.6%増の30億ユーロ
  • EBITは前年同期比4.7%減の19億98百万ユーロ
  • 当期純利益は13億3百万ユーロ(前年同期比8.4%減)
  • 1株当たり中核利益は前年同期比7.7%増の2.10ユーロ
  • 為替効果を考慮して2015年通期の業績予測を上方修正

ドイツ レバクーゼン、2015年4月30日― バイエルグループ(本社:ドイツ レバクーゼン、社長:マライン・デッカーズ)は2015年の好調なスタートを切り、第1四半期も売上を拡大した。デッカーズは30日の第1四半期決算発表において「ヘルスケア事業グループは、医療用医薬品の新製品の好調な推移と、コンシューマーヘルス部門の大幅な事業拡大から引き続き恩恵を受けました」と述べた。米国メルク社から新たに取得した製品もコンシューマーケア事業部の成長に貢献し、ヘルスケア事業グループは大幅な増益を達成した。農業関連事業グループは、低調な市場環境にもかかわらず、好調だった前年同期を若干上回る売上を達成したが、一方で利益は前年同期を下回った。素材科学事業グループの売上高は従来予想通り為替・ポートフォリオ調整後で若干減少したが、特別項目計上前利益は増加した。デッカーズは「第1四半期の事業の進展を考慮し、また特に3月31日現在の為替レートが非常に有利であったことから、2015年通期のグループの業績予測を上方修正しました」と述べた。

バイエルグループの2015年第1四半期の売上高は、前年同期比14.8%増の121億17百万ユーロ(2014年第1四半期:105億55百万ユーロ)となった。為替・事業ポートフォリオ変更の影響調整後(「為替・ポートフォリオ調整後」)では売上高は2.7%増加、特別項目計上前の金利・税金・償却前利益(EBITDA)は前年同期を9.6%上回る30億ユーロ(2014年第1四半期:27億38百万ユーロ)となった。また、売上高の好調な伸びに伴って、研究開発費と販売費も増加した。為替のプラス効果は利益を約50百万ユーロ押し上げた。特別項目計上前の金利・税引前利益(EBIT)は前年同期比7.3%増の22億42百万ユーロ(2014年第1四半期:20億89百万ユーロ)となった一方、EBITは前年同期比4.7%減の19億98百万ユーロ(2014年第1四半期:20億96百万ユーロ)となった。2015年第1四半期の利益は、特別損失純額2億44百万ユーロ(2014年第1四半期:特別利益純額7百万ユーロ)により押し下げられた。この特別損失純額は、主に買収した事業の統合や生産拠点の統合、追加の効率改善策に関する費用からなるものであった。当期純利益は前年同期比8.4%減の13億3百万ユーロ(2014年第1四半期:14億23百万ユーロ)であったが、1株当たり中核利益は7.7%増の2.10ユーロ(2014年第1四半期:1.95ユーロ)となった。

グロス・キャッシュフローは前年同期と同水準の20億60百万ユーロ(2014年第1四半期:20億48百万ユーロ)であった。一方で、ネット・キャッシュフローは、運転資本として滞留するキャッシュの減少により、7億24百万ユーロ(2014年第1四半期:1億63百万ユーロ)まで急増した。純金融負債は、主に為替のマイナス効果により、2014年12月31日時点から17億ユーロ増の213億ユーロとなった。

ヘルスケア事業グループ(バイエル ヘルスケア社):医療用医薬品の新製品と買収から恩恵を受ける

ヘルスケア事業グループの2015年第1四半期の売上高は、前年同期比25.6%増(為替・ポートフォリオ調整後:7.2%増)の57億42百万ユーロ(2014年第1四半期:45億72百万ユーロ)となった。デッカーズは「ヘルスケア事業グループは好調に有機的成長を遂げ、コンシューマーケア事業部における買収からも恩恵を受けました」と説明した。同事業グループは医療用医薬品部門が引き続き大幅に売上を伸ばし、コンシューマーヘルス部門の売上も好調であった。

医療用医薬品部門の売上高は、前年同期比7.2%増(為替・ポートフォリオ調整後)の32億ユーロとなった。新製品である経口抗凝固剤「イグザレルト」、眼科用VEGF阻害剤「アイリーア」、抗悪性腫瘍剤「スチバーガ」および「Xofigo」、肺高血圧症治療剤「アデムパス」の売上高は引き続き大幅に拡大し、合計で8億98百万ユーロ(2014年第1四半期:5億98百万ユーロ)となった。「イグザレルト」の売上高は前年同期比38.4%増(為替の影響調整後)となり、「アイリーア」は55.1%増(同)とさらに大きく売上を伸ばした。売上上位の医療用医薬品の中では、子宮内システム「ミレーナ」製品ラインの売上高が14.2%(同)増加した。心筋梗塞の再発予防薬「Aspirin Cardio」の売上高は8.3%(同)増加した。一方、遺伝子組換え型血液凝固第Ⅷ因子製剤「コージネイト」の売上高は前年同期を9.8%(同)下回った。これは次世代の血友病治療薬の開発のため、「コージネイト」の生産能力調整を行ったことが一因である。多発性硬化症の再発予防・進行抑制剤「ベタフェロン」「Betaseron」の売上高は1.0%(同)減少した。医療用医薬品部門は、為替の影響調整後で全ての地域において売上を伸ばし、北米とヨーロッパでの成長が特に好調であった。

コンシューマーヘルス部門の売上高は前年同期比7.2%増(為替・ポートフォリオ調整後)の25億42百万ユーロとなった。全ての事業がこの好業績に貢献し、米国メルク社から取得した製品の売上高は4億95百万ユーロに達してコンシューマーケア事業部の大幅な増収に貢献し、バイエルの期待に沿うものとなった。スキンケア製品ライン「Bepanthen」「Bepanthol」も好調に推移し、売上高は14.1%(為替の影響調整後)増加した。解熱鎮痛薬「アスピリン」は8.9%(同)、「Aleve」は8.8%(同)の増収となった。メディカルケア事業部は、米国内のダイアベティスケア事業の市場環境が安定したことによって、部分的な恩恵を受けた。血糖自己測定器「Contour」製品群の売上高は14.5%(同)増加した。ラジオロジー事業では、MRI用造影剤「ガドビスト」が適応拡大を受けて21.5%(同)の売上増となり、増収に大きく貢献した。動物用薬品事業部では、特に首輪型ノミ・マダニ駆除剤「Seresto」が貢献し大きく売上を伸ばした。

ヘルスケア事業グループの特別項目計上前EBITDAは、前年同期を24.1%と大幅に上回る16億15百万ユーロ(2014年第1四半期:13億1百万ユーロ)となった。この増益は、主に医療用医薬品部門およびコンシューマーヘルス部門が好調に進展したことや、買収した事業による貢献、約50百万ユーロに上る為替のプラス効果によるものであった。一方、両部門における販売費の増加により利益は押し下げられた。コンシューマーヘルス部門では特に買収したコンシューマーケア事業によって販売費が増加した。医療用医薬品部門では研究開発費も増加した。

農業関連事業グループ(バイエル クロップサイエンス社):北米、南米において市場環境が悪化

農業関連事業の2015年第1四半期の売上高は、前年同期比6.6%(為替・ポートフォリオ調整後:1.0%)増の30億92百万ユーロ(2014年第1四半期:29億ユーロ)となった。デッカーズは「北米・南米をはじめとした市場環境の悪化にもかかわらず、農薬/種子部門は好調だった前年同期を若干上回りました」と述べた。同事業グループはヨーロッパ地域において売上高を16.9%(為替の影響調整後)増やし、大きな成長を遂げた。しかし、北米地域の売上高は15.1%減(同)、アジア・太平洋地域では4.3%減(同)、中南米・アフリカ・中東地域では3.2%減(同)となった。

農薬部門では、殺菌剤が22.4%(為替・ポートフォリオ調整後)と2桁の増収率となった。また、穀類向け製品の売上は特に好調であった。種子部門も8.2%(同)の増収となり、特に菜種/キャノーラおよび大豆が好調であった。一方、シードグロース(種子処理事業)の売上高は16.7%減(同)、殺虫剤は12.5%減(同)、除草剤は8.5%減(同)となった。エンバイロサイエンス事業では一般消費者向けおよび専門業者向け製品がともに売上を伸ばし、売上高は4.2%(同)増加した。

農業関連事業グループの特別項目計上前EBITDAは、好調であった前年同期を5.3%下回る10億40百万ユーロ(2014年第1四半期:10億98百万ユーロ)となった。約40百万ユーロに上る為替のマイナス効果がこの減益の要因となった。また、販売価格の上昇がプラス効果をもたらした一方で、販売量は減少し、販売費は増加した。

素材科学事業グループ(バイエル マテリアルサイエンス社):原材料価格の低下が利益を押し上げる

素材科学事業グループを分離し株式市場に上場する計画は予定通りに進んでいる。これについてデッカーズは「以前お伝えした通り、素材科学事業グループの上場は遅くとも2016年半ばまでに実施する予定です」と述べた。

素材科学事業グループの2015年第1四半期の売上高は、前年同期比7.5%増の30億14百万ユーロ(2014年第1四半期:28億3百万ユーロ)となった。為替・ポートフォリオ調整後では売上高は2.1%減少したが、これはポリウレタン事業およびポリカーボネート事業における販売価格の低下によるものであった。原材料価格は両事業において急激に下落し、販売量は全体的に増加した。フォーム原材料(ポリウレタン)事業の売上高が6.6%(為替・ポートフォリオ調整後)減少した一方で、高機能性樹脂(ポリカーボネート)事業の売上高は3.9%(同)増加した。塗料・接着剤・スペシャリティーズ向け原材料の売上高は4.9%(同)増加したが、生産管理事業(無機基礎化学品)の売上高は4.2%(同)減少した。

素材科学事業グループの特別項目計上前EBITDAは、前年同期比15.8%増の4億24百万ユーロ(2014年第1四半期:3億66百万ユーロ)となった。この増益は原材料価格の大幅な低下によるものが大きく、販売価格の低下を十分に吸収した。また、約50百万ユーロに上る為替のプラス効果がさらに利益を押し上げた。

2015年のグループ売上高は480億ユーロから490億ユーロまで増加の見込み

デッカーズは「当社は2015年通期の業績予測を上方修正しました」と述べ、特に2015年3月31日現在の実勢為替レートが非常に有利に働いたことを指摘した。バイエルは現在、480億ユーロから490億ユーロ前後(従来予測:460億ユーロ前後)の売上高を目指す計画である。これは、為替・ポートフォリオ調整後で1桁台前半の増収率に相当する。為替効果は売上高を前年同期比で約9%(従来予測:約3%)押し上げると予測している。特別項目計上前EBITDAについては、為替のプラス効果を約8%(従来予測:約2%)と見込んだ上で、10%台後半(従来予測:10%台前半から半ば)の増加率を計画している。1株当たり中核利益については、為替のプラス効果を約7%(従来予測:約3%)と見込んだ上で、10%台後半(従来予測:10%台前半)の増加率を目指している。

特別損失については、買収したコンシューマーケア事業の統合と素材科学事業グループの上場計画を主な使途とし、従来予測通り7億ユーロ前後と見込んでいる。純金融負債は2015年末時点で200億ユーロ(従来予測:180億ユーロ)を下回ると予測している

ヘルスケア事業グループは現在、240億ユーロ以上(従来予測:約230億ユーロ)の売上達成を見込んでいる。これは為替・ポートフォリオ調整後で1桁台半ばの増収率に相当する。特別項目計上前EBITDAについては20%台前半(従来予測:10%台半ば)の増加率とする計画である。医療用医薬品部門では、売上高は約140億ユーロ(従来予測:約130億ユーロ)に達する見込みである。これは為替・ポートフォリオ調整後で1桁台半ばから後半の増加率に相当する。同部門の計画では新製品の売上高を40億ユーロ以上(従来予測:40億ユーロまで)増加させ、特別項目計上前EBITDAを10%台半ば(従来予測:10%台前半)の増加率とする予定である。これにより、研究開発に対する3億50百万ユーロ(従来予測:3億ユーロ)の追加投資が可能となる。これにより、為替による増益効果は弱められ、医療用医薬品部門の特別項目計上前EBITDAマージンは前年同期の水準を若干下回る(従来予測:若干の改善)と見込んでいる。コンシューマーヘルス部門の売上高は、買収したコンシューマーケア事業の売上高と合わせて、100億ユーロ以上(従来予測:100億ユーロまで)増加すると予測しており、為替・ポートフォリオ調整後で1桁台半ばの増加率とする計画である。同部門の特別項目計上前EBITDAは、買収したコンシューマーケア事業の貢献を含めて、30%台半ば(従来予測:20%台半ばから後半)の増加率となる見込みである。

農業関連事業グループでは市場を上回るペースの成長が続くと見込んでおり、売上高は約110億ユーロ(従来予測:100億ユーロ)までの増加を目指している。これは為替・ポートフォリオ調整後で1桁台前半から半ばの増加率に相当する。為替変動の明らかなプラス効果のため、特別項目計上前EBITDAは10%台前半から半ば(従来予測:1桁台前半から半ば)の増加率を計画している。

素材科学事業グループは、従来予測通り2015年には販売量をさらに増加させる計画だが、販売価格の低下を見込んでおり、これによって売上高が為替・ポートフォリオ調整後で減少すると見込んでいる。一方で、原材料価格の低下が一因となり、特別項目計上前EBITDAは大幅に増加すると見ている。素材科学事業グループは、2015年の業績を、資本コスト全額に見合う利益を獲得する水準に回復させることを目指している。2015年第2四半期の同事業グループの売上高と特別項目計上前EBITDAは、少なくとも2015年第1四半期と同水準になると予測している。

将来予想に関する記述 (Forward-Looking Statements)
このニュースリリースには、バイエルグループまたは各事業グループの経営陣による現在の試算および予測に基づく将来予想に関する記述 (Forward-Looking Statements) が含まれている可能性がある。さまざまな既知・未知のリスク、不確実性、その他の要因により、将来の実績、財務状況、企業の動向または業績と、当文書における予測との間に大きな相違が生じることがある。これらの要因には、当社のWebサイト上(www.bayer.com)に公開されている報告書に説明されているものが含まれる。当社は、これらの将来予想に関する記述を更新し、将来の出来事または情勢に適合させる責任を負うものではない。

バイエル ホールディング株式会社
2015年5月15日、東京
Bayer Holding Ltd.