2016年05月25日
次世代農業のための統合ソリューションを実現する強力なイノベーションの原動力

ドイツ・バイエル社、農業分野でのグローバル・リーダーを目指して米国モンサント社に買収提案

  • 1株あたり現金122USドルでの買収提案、モンサントの企業価値を620億USドルと評価し、モンサント株主にとって相当なプレミアムを伴う即時かつ確実な価値を提示
  • 業界をリードする統合農業ビジネスを創造し、幅広い製品ポートフォリオと傑出した研究開発パイプラインによって生産者に価値ある革新的ソリューションを提供
  • 中核事業の1株あたり利益(EPS)において、買収完了後の最初の1年は1桁台半ば、その後は2桁台パーセントの増大効果を見込む、魅力的な価値生成の将来性
  • 予測相乗効果は当初3年経過後時点で約15億USドル、その後はさらに統合製品による効果も期待
  • 買収後の急速なレバレッジ解消を可能とする強力なフリー・キャッシュフロー生成
  • 中核事業分野でのリーダーシップ・ポジションを確立し、グローバルなイノベーション主導型のライフサイエンス企業としてのバイエルの地位強化

ドイツ レバクーゼン、2016年5月23日― ドイツ・ バイエル社(以下「バイエル」)は、市場による憶測と関係者からの問い合わせが増えたことに対応するため、米国モンサント社(以下「モンサント」)を買収する非公式提案の内容を公表しました。バイエルはモンサントの発行済み普通株式すべてを1株あたり現金122 USドルで買収する提案をしました。買収総額は620億USドルになります。この提案はバイエルからモンサントに対する2016年5月10日付提案書に基づくもので、以下の通りかなりのプレミアム価格となっています。

  • モンサント株の2016年5月9日終値(89.03ドル)に対して37パーセント増し
  • 3カ月間の加重平均株価に対して36パーセント増し
  • 6カ月間の加重平均株価に対して33パーセント増し
  • 2016年2月29日時点での直近12カ月EBITDAの15.8倍

モンサントの買収はグローバルレベルで業界をリードする農業関連事業を生み出す機会であり、同時にライフサイエンス企業としてのバイエルの地位を強化して、長期的な成長産業におけるポジションをさらに高めていくものです。両社を組み合わせることにより、中核事業の1株あたり利益(EPS)において買収完了直後の1年では1桁半ば、その後は2桁パーセントの増大効果をバイエルの株主にもたらすと見込まれます。バイエルでは当初の見積もりとして、全体の相乗効果を3年後で約15億ドル、その後はさらに新たな統合製品による利益が見込めるとしています。

ドイツ・バイエル社社長のヴェルナー・バウマンは次のように述べています。「当社では長きにわたりモンサントの事業に尊敬の念を抱き、そのビジョンを共有してきました。事業統合ができれば両社の株主にも相当な価値を生み出せるものと考えています。お互いの専門知識を活用して、業界をリードする農業関連企業を構築できるでしょう。それは傑出したイノベーション能力によって生産者、消費者、両社従業員、我々が事業を行うコミュニティに恩恵をもたらすはずです」

この買収により、種子・形質、化学農薬、生物農薬、デジタル農業の各事業が一体となるでしょう。統合後の事業では特に、モンサントの種子・形質事業におけるリーダーシップと、さまざまな作物および対象雑草・病害虫等に対応したバイエルの農薬の幅広い製品ラインが強みとなるでしょう。

またこの統合には地理的な面でもまさに補完的であると言うことができ、バイエルは伝統ある北中南米でのプレゼンスおよび、ヨーロッパおよびアジア太平洋におけるポジションを大きく拡大できることになります。両社の顧客はともに幅広い製品ポートフォリオと多彩な研究開発パイプラインの恩恵を受けるでしょう。

ドイツ・バイエル社経営委員会委員でクロップサイエンス部門代表のリアム・コンドンは次のように述べています。「バイエルは、生産者の皆さんが増加する世界人口を養うに十分な量の健全かつ安全・安価な食物を持続可能なかたちで生産する責任の一端を担っています。資源に限りがあり、気候の不安定性も高まる世界で事業を行う上での複雑な課題に対して、次世代の農業を推進するさらに革新的なソリューションの明確なニーズが存在します。統合後の事業は、あらゆる大陸におけるあらゆる規模の生産者の方々を支えることで、真に総合的ですぐれたソリューションをもたらすパートナーとなり得るはずです」

今回の買収提案によると、統合後の事業は両社の従業員にとっても、魅力的な機会を与えるものとなり得るはずです。グローバルな種子・形質事業と北米事業本部を米国ミズーリ州セントルイスに、グローバルな農薬事業とクロップサイエンス部門の本部をドイツのモンハイムに置き、さらに米国ノースカロライナ州ダラムなど米国と世界各地に重要な拠点を置く計画です。統合後のデジタル農業事業は米国カリフォルニア州サンフランシスコ近郊に本拠を置く計画です。

バイエルは、取引銀行であるバンクオブアメリカ・メリルリンチおよびクレディ・スイスとの高度な折衝、両行の支援によって、資金調達には大きな自信を持っています。今回の提案には資金調達についての条件はありません。バイエルは買収の資金調達を借入と株式発行の組み合わせによって行う計画です。株式発行による調達部分は買収時の企業価値の約25パーセントに相当し、主として株主割当増資によって行う計画です。

統合後事業の強力なキャッシュフロー生成能力と、これまでの大規模買収事業におけるバイエルの秩序あるレバレッジ解消の実績から、買収後には急速なレバレッジ解消が可能となるはずです。これは買収完了直後も投資適格格付けを確保し、長期的にはシングルAの信用格付けを保つというバイエルの目標とも一致しています。またバイエルは規制上の承認を得るために各国の当局との折衝を成功させてきた実績があり、事業・地域・文化それぞれの面で買収事業を統合してきた豊富な経験を備えています。

ドイツ・バイエル社の経営委員会、監査役会は満場一致でこの提案を承認しており、統合に向けて全力で取り組んでいます。バイエルは直ちにデューディリジェンス調査と交渉に進んで、迅速に合意を成立させたい意向です。統合には一般的なクロージングの条件を満たすことが必要となるでしょう。

バイエルの主任財務アドバイザーを務めるのはバンクオブアメリカ・メリルリンチとクレディ・スイスで、両行が買収の資金調達を支援します。さらにロスチャイルドもバイエルの追加の財務アドバイザーとなっています。バイエルの法務アドバイザーはサリヴァン・アンド・クロムウェル(M&A)と、アレン・アンド・オーヴェリー(ファイナンス)です。

バイエルについて

Bayer: Science For A Better Life

バイエルは、ヘルスケアと農業関連のライフサイエンス領域を中核事業とするグローバル企業です。「Science For A Better Life」というミッションのもと、バイエルはその製品とサービスを通じて、人々のクオリティ・オブ・ライフ(QOL)の向上に貢献すると同時に、技術革新、成長、およびより高い収益力を通して企業価値を創造することも目指しています。また、バイエルは、持続可能な発展に対して、そして良き企業市民として社会と倫理の双方で責任を果たすために、これからも努力を続けます。グループ全体の売上高は463億ユーロ、従業員数は116,800名(2015年)。設備投資額は26億ユーロ、研究開発費は43億ユーロです。この数字は、コベストロ社として株式市場に2015年10月6日に上場した高機能ポリマー材料の事業を含んでいます。詳細はwww.bayer.comをご参照ください。

以下は、バイエルが非公式に2016年5月10日付でモンサントに送った書簡です。

2016年5月10日
ヒュー・グラント殿
会長兼CEO
モンサント社
800ノース リンドバーグ ブールバード
セントルイス、ミズーリ州63167

拝啓

2016年4月18日に開催されました両社間の会議の手配にご尽力いただいたことに感謝申し上げます。世界的規模の総合的な農業プラットフォームの価値に関する貴殿の見解と、種子・形質、化学農薬、生物農薬、デジタル農業の統合が成功への方程式であるという貴殿のビジョンをお聞きすることができ、うれしく思っております。バイエルを代表して、弊社がモンサントとの統合に強い関心を抱いていることを確認するこの書簡を、貴殿にお送りできることを光栄に思っております。貴殿がおっしゃったとおり、モンサントとバイエルの統合は、戦略的に見て、本業界における最善の策です。さらに、弊社といたしましては、この統合が両社の株主の利益を最大にする唯一無二の機会を提供するものであると確信しております。この書簡には、弊社経営委員会が全会一致で承認し、弊社監査役会会長の賛同を得た、弊社からの提案の骨子を記させていただいております。

バイエルは、モンサントの事業、経営陣、強力な革新力、生産者の方々への献身に従前より尊敬の念を抱いてまいりました。長年にわたり、私達は、農業への統合的なアプローチと戦略のビジョンの共有を実現する道について、何度も協議を重ねてまいりました。統合により、すべての事業分野とすべての地域に包括的でバランスの取れた製品ラインを備えたグローバル農業関連事業分野における真のリーダー企業が誕生します。そうなれば、モンサントがリードする種子・形質ビジネスと、バイエルがリードする化学農薬・生物農薬、および両社が共に重視するデジタル農業が一体となることとなります。さらに、研究開発力が合体し、最強のイノベーション企業が生まれ、世界中の生産者の皆様のためのソリューションを生み出すことができます。

弊社からの提案

価格:弊社には、モンサントの発行済み株式のすべてを、1株当たり現金122ドルで取得する用意があります。弊社といたしましては、このようにすべてを現金で用意する提案は、モンサントの株主にとって、必ずや保有株式の全価値を直ちに最大化する最善の機会となるものであると確信しております。弊社からの提案価格は、以下のように評価できます。

価格:弊社には、モンサントの発行済み株式のすべてを、1株当たり現金122ドルで取得する用意があります。弊社といたしましては、このようにすべてを現金で用意する提案は、モンサントの株主にとって、必ずや保有株式の全価値を直ちに最大化する最善の機会となるものであると確信しております。弊社からの提案価格は、以下のように評価できます。

  • 2016年5月9日終値に対して37パーセント増し
  • 3カ月間の加重平均株価に対して36パーセント増し
  • 6カ月間の加重平均株価に対して33パーセント増し
  • 2016年2月29日時点での直近12カ月EBITDAの15.8倍

弊社からの提案は、モンサントをそのパイプラインを含めて包括的に評価しており、さらに、統合による利益、貴社がシンジェンタ社との取引の案に記していた利益を共有しています。

資金調達:すべてを現金で用意するという弊社からの提案は、取引が確実に行われることを保証しており、資金調達条件に左右されるものではありません。弊社は、弊社の財務アドバイザーであるバンクオブアメリカ・メリルリンチとクレディ・スイスの協力を得て、バイエルが利用できる潜在的な資金調達オプションの本格的な分析を行い、その結果、正式発表前に完全な資金調達を担保できることを強く確信しております。弊社は、弊社の財務アドバイザーから、今回の取引に対して強い確信を表明する書簡を入手しています。

規制:バイエルには、アベンティスクロップサイエンス社、シエーリング社、メルク社コンシューマーケア事業等のこれまでの買収経験の中で、世界中の規制当局に対応し、必要な承認を得てきた高い実績があります。弊社は、弊社の法務アドバイザーであるサリヴァン・アンド・クロムウェルの協力を得て、潜在的な規制上の側面を分析し、その結果、必要である承認のすべてを速やかに得られることを強く確信しています。

統合:弊社には、事業、地域、文化の各面で統合を成功させてきた豊かな経験があります。特に両社の事業区分、事業展開地域、成功追及型文化が相互に補完的であることを考えた場合、両社における各組織の実質的な統合が妨げられるとは思われません。弊社からは、新たなグローバル種子・形質事業と北米事業本部および種子・形質事業の研究開発センターを米国ミズーリ州セントルイスに置くことを提案いたします。さらに、統合後のデジタル農業事業の拠点は、米国カリフォルニア州サンフランシスコに置くものと見込んでいます。弊社は、両社の従業員に対し、有意義な付加的機会を提供いたします。

時期:バイエルでは、一般的なデューディリジェンスを完了させ、最終的な取引書類を交渉・作成し、統合案を発表するため、迅速に行動する準備が整っております。弊社では、すでに相当の時間と労力をこの統合案の本格的な分析に費やしており、モンサントの業務あるいは従業員の皆さんへの影響を最小限にしつつ、このプロセスを完了することができるものと考えています。さらに、この統合には著しい利益が伴うことを考え、両社間で直ちに協議に入ることが重要であると確信しています。

この書簡は、その内容を機密扱いとし、モンサントの取締役会、重役、財務アドバイザー、法務アドバイザー以外に開示しないという条件の下に、貴殿に差し上げるものです。この書簡に記した提案は、公的に入手可能な情報に基づくものであり、一切の取引は、弊社が十分なデューディリジェンスレビューを無事に完了し、相互に満足のゆく最終的取引書類の交渉と作成を行った上、この種の取引におけるその他の一般的な条件を満たした上で行われるものです。

弊社は、2016年4月18日の会議中に貴社が述べた統合作物ソリューション戦略のビジョンに完全に賛成いたします。さらに、弊社では、モンサントとバイエルの統合は、農業におけるグローバルなリーダーを誕生させる唯一無二の機会であるものと確信しております。弊社からの提案は、生産者の皆様、従業員、コミュニティに大いなる利益を与えつつ、モンサントの価値を直ちに最大にし、モンサントの株主に確実性を享受していただけるものである、と確信しております。よって、弊社はこの取引の成立に全力を注いでおります。弊社は、建設的なプロセスに着手し、相互に有益な結果を共に実現できることを強く願うものです。

貴殿、貴社の取締役会の皆さまから何か質問がございましたら、回答させていただきますので何なりとお寄せ下さい。検討の上、迅速なご回答をいただけることを心より願っています。

敬具

ヴェルナー・バウマン
ドイツ・バイエル社 社長

リアム・コンドン
ドイツ・バイエル社
クロップサイエンス部門代表

将来予想に関する記述 (Forward-Looking Statements)
このニュースリリースには、バイエルの経営陣による現在の試算および予測に基づく将来予想に関する記述 (Forward-Looking Statements) が含まれている。さまざまな既知・未知のリスク、不確実性、その他の要因により、将来の実績、財務状況、企業の動向または業績と、当文書における予測との間に大きな相違が生じることがある。これらの要因には、当社のWebサイト上(www.bayer.com)に公開されている報告書に説明されているものが含まれる。当社は、これらの将来予想に関する記述を更新し、将来の出来事または情勢に適合させる責任を負うものではない。

追加情報
このニュースリリースは、ドイツ・バイエル社またはその子会社(「バイエル」と表記)が、米国デラウェア法人モンサント社(「モンサント」と表記)の発行済み普通株式(額面0.01USドル)の全株式の取得を提案している案件に関するものです。このニュースリリースは、モンサントの株式の買い付けの提案や、モンサントの株式を売却するよう勧誘するものではありません。現時点で、モンサントの株式の公開買い付けは開始されていません。モンサントの株式の公開買い付けが開始される際は、バイエルは、当該株式公開買い付けに必要な書面(買付提案、送付状、その他の関係文書を含む)を米国証券取引委員会(「SEC」と表記)に提出します。株式公開買い付けに関する最終書面はモンサントの株主に送付されます。 株式公開買い付けに関する書面には、モンサントの株主が所有する株式の売却に関する決定を行う前に考慮すべき株式公開買い付けの重要な情報が含まれているため、モンサントの株主はその書面が入手でき次第それをお読みください。モンサントの株主は、(入手可能になり次第)その書面とバイエルがSECに提出するその他の文書の写しを、SECが管理するウェブサイトwww.sec.gov.から、無料で入手することができます。

バイエル ホールディング株式会社
2016年5月25日、東京