李 景玥(り・けいげつ)

[プロフィール]
中国・雲南省昆明市出身。高校を卒業後、日本の大学・大学院に進学。在学中はiPS細胞技術を用いた再生医療の研究に取り組む。2020年4月に入社し、滋賀工場のサイトサプライチェーンマネジメント部で生産管理や他部署との連携に取り組んでいる。
日本で働くことになったきっかけは?
iPS細胞の研究に興味があり、その分野の最先端の研究が進められている日本で学びを深めたいと思ったのがきっかけです。ただ、日本で研究を続ける中で、「先進的な医療技術」と「私たちの暮らし」との結びつきをもっと深く理解し、問題解決に取り組むためにバイエル薬品に入社しました。
異なる文化の日本の職場で仕事をして、どう感じていますか?
大学時代の研究室には、私のような留学生も多く、多国籍なメンバーと多言語で会話をしながら毎日を過ごしていましたが、現在の職場はほとんどが日本人で、書類も一番多いのは日本語です。
また、日本では言葉で発せられていない前後の文脈や意図を汲み取ることが求められるなど、一種のカルチャーショックを感じることもあります。
慣れない環境での仕事はいかがでしょう。
業務面では、まだ覚えることが山ほどありますが、それでも毎日新鮮な気持ちで楽しく仕事をしています。コロナ禍の入社で現在に至るまで主に在宅勤務となっていますが、今後、この状況が改善して、職場のみんなと直接会えるようになる日が来ることを心待ちにしています。
コミュニケーションのコツのようなものはありますか?
理解できなかったことや分からないことは、はっきりと周りに伝えるようにしています。会議中など、シーンと周りが静まり返っている時に「ここが分かりません」と発言するのは勇気がいること。でも、目の前の仕事を理解するためにも必要なことなので、物怖じせずに発言するよう心がけています。
同僚の前で「わかりません」というのは勇気がいりそうですね。
はい。しかし、とてもありがたいことに、上司や同僚も会議や説明の後には私が理解できているかを常に確認しながら仕事を進めてくれます。また、上司が私を「外国人」としてではなく、文化や国籍、言語の違いを超えて「私」という人間を理解した上で、一人の個人として扱ってくれることにとても感謝しています。
働きやすい職場とは、どのような職場だと思いますか?
「何をしているか」と同時に、「誰と働いているか」も重要だと思います。どんな仕事も結局は人と人とのコミュニケーションで成り立っています。人が違うのだから、考え方も違う、ということを前提に、相手を受け入れていくことが魅力ある職場につながると思っています。そしてバイエルでの仕事はそれがあると感じています。
PP-OTH-JP-0550-17-11